ハルヒ「安価でキョンに告るわよ」
涼宮ハルヒの選択
涼宮ハルヒの選択2←今ここ
涼宮ハルヒの選択 ― Endless four days ―
涼宮ハルヒの選択 ― Endless four days ― 完結


1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 19:56:04.57 ID:cKUa0qce0
Prologue


僅かな暇も与えまいとひっきりなしに飛び込んでくる非常識的出来事は
容赦なく俺の自由な時間を蹂躙し強奪し、それはもう暴虐の限りを尽くしていたのだが、
その元凶たる我がSOS団団長涼宮ハルヒは俺とは脳内構造が真逆のようで、
状況の不可思議性に1マクロの猜疑心も抱くことなく日々を愉しんでいた。
時は金なりと古人は言った。が、それは大きな間違いである。何故かって?
俺がハルヒに搾取された時間を換金したらそれこそ零が幾つあっても足りないに違いなく、
例えその金額をハルヒに提示したところで、消費分が還ってくることは未来永劫ありえないからだ。

なーんて長ったらしい口上を垂れていたのが昔の俺なんだよな。
昨年の春から、俺がため息をつく機会はめっきり減っていた。
別に聖人君子の如き強靱かつ柔軟な精神力を手に入れたわけではない。
周りの環境が変化し、自然と俺の心の湖が波立たなくなっただけのこと。
宇宙人による異空間バトルも、超能力者の異空間転送も、未来人との時間渡航も、
常に事件の渦中にいた神様が、俺を振り回していたことも……

今ではもう、遠い昔の記憶だ。
俺は至って平凡な毎日を送っている。

―――三年目の春。俺たちは、受験期を迎えようとしていた。


★他ブログオススメ記事

4 名前: ◆.91I5ELxHs [] 投稿日:2007/12/12(水) 19:58:25.51 ID:cKUa0qce0
ハルヒ「安価でキョンに告るわよ」
http://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1196840283/
を乗っ取ったことから始まった、即興ハルヒストーリー

今北人へ
このスレは安価で物語が進行していくスレッドです
安価は基本的に選択式と自由記入式の二つ
空気の読める人も読めない人も、気軽に取っていってください

選択式
ex) 古泉がゲームに誘ってきた。俺は、
1、暇だしつきあう
2、今日は気乗りしない

※選択できる数は場合によって変わる。大体2つでたまに3つ

自由記入式
ex1) 電話がかかってきた。こんな時間に誰だろう?
    名前自由記入「     」

ex2) 今日は部活は休みらしい。特に放課後の予定はない。俺は、
    行動自由記入「     」     

話の流れを変える度合いなら自由記入の方が大きいが、
ルート確定したら選択式のが重要になる。現在ハルヒルート確定。
違うキャラを攻略したい人は、二週目まで待って欲しい




6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:02:57.96 ID:cKUa0qce0
四日目朝から4レスほど貼る↓

さて。俺的に一番良いと思う服を選び、髪を軽く整えて鏡の前で風貌を確認すると、
どこか冴えない男が、胡散臭そうに片眉を釣り上げてこちらを見つめていた。誰だコイツは。俺は知らないぞ。
だが、俺の十八番「現実逃避」も、真実を写す鏡には全くの効果ナシである。
でもまあ、これが俺ができる最大限のお洒落なんだし。もしハルヒに

「あんたふざけてんの? 出直してきなさい!」

なんて文句を言われてもしょうがねえよな。
腕時計を見る。8:30に駅前で、というのが約束の内容だった。
まだかなり余裕はあるが……たまにはハルヒを待ちうけるのもいいだろう。
俺は家人にいってきます、と言おうとして、

「ん………」

寝ぼけ眼を擦りつつ階段を下りてきた妹に気がついた。
非常に不味い。ここで妹に捕まったりしたら、まず間違いなく遅刻するだろう。
ハルヒの底冷えした冷笑が眼に浮かぶ。だが、家人に黙って外出するのも気が引けるしな。

よし、ここは――

1、行ってきますと叫んでダッシュだ。
2、穏便にことを済ませよう。妹には悪いが、帰ってきてから謝ればいいし。

>>397

397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/08(土) 23:33:14.94 ID:Y5EEHvyI0
1



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:03:49.82 ID:cKUa0qce0
ここは――思いっきり叫んでダッシュだ。
下手に隠密行動したところで、嗅覚鋭い妹に効果はない。
俺は軽く息を吸い込み、

「行ってきます!」

近隣住民の方々もびっくりの大声で出発を告げ、玄関を飛び出した。
自己最短記録で愛機に跨り、初速から超スピードで駅前に向かう。
景色が流れていく。振り返っても妹が追いかけてくる気配はない。
ははっ、流石のあいつも、ここまで来たら追いつけまい。俺はしてやったり顔で、軽快にペダルを漕いでいた。
―――風を切る音に混じる、眠そうな声を聞くまでは。

「キョンくんどこ行くのぉ~?」

…………まじかよ。
のど元まで迫り上がった溜息を飲み込んで急ブレーキ、180°ドリフトからUターン、自宅に逆行する。
腰に巻き付いて離れない妹を、家においてこなければならない。
約束の時間には大丈夫かって? 間に合うわけねーだろこんちくしょう。

――――――――――――――――――――――――――――――――

「それで―――もう言い訳は終わりかしら」

虚心坦懐の面持ちで、ハルヒはばっさりと切り捨てた。ここまで信じてもらえないと、いっそ気持ちがいいね。

「言い訳言い訳って、ほんとの話だっつーの」
「妹ちゃんを素材に嘘つくなんて、信じらんないわ」

現在俺は周囲の視線を一身に受けながら、ハルヒの機嫌修復に奮闘中だ。
予定の急行は既に駅を発っており、次の普通電車までは数分の間隔がある。



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:04:54.05 ID:cKUa0qce0
「遅れたのは悪かった。この埋め合わせはあっちでちゃんとするから、機嫌直してくれよ」

手を合わせて懇願する。だがそんな俺には目もくれず、

「それも怪しいわね。あたしを待たせるならまだしも、予定時刻に遅れる時点で意識の低さが伺えるわ」

ぷいっ、と顔を背けるハルヒ。やっぱ月並みな科白じゃ駄目か。
俺がどう宥めようかと頭を抱えていると、背広を着た若い男が生温い流し目を送ってきた。
さっきから俺たちの脇を通り過ぎるやつらは、揃いも揃ってこんな視線を向けてくる。
それはクラスメイトがたまに見せるそれと酷似していて、俺は視線を向けられる度に、
通行人とクラスメイトが不可視の共通意識で繋がっているんじゃないかと不安になる。

「どうやったら許してくれるんだ?」
「自分で考えないと意味ないでしょー」

ハルヒは俺の甘えを許さない。物腰は柔らかくなっているから、あともう一押しってところなんだが。
――よし。ここは逆転の発想で、別の感情でハルヒの怒りの噴出口を塞いでしまおう。

1、相変わらず綺麗な髪だ
2、良い服だな。いつも制服だから新鮮だぜ
3、もしかしてメイク……してるのか?

>>470

470 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/09(日) 00:25:11.99 ID:NRYBZl+GO
2


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:05:47.67 ID:cKUa0qce0
「そ、そういや今日の服、よく似合ってると思う」
「急に何言い出すの?」
「なんかこう、ほら、少女のあどけなさの中に、一抹の大人っぽい女性の雰囲気があるというか」

ダメダメだ。ハルヒみたく毀誉褒貶に慣れていないので、ついどもってしまう。
駅に到着したときに一度見たが、もう一度隈無く見直してみるか。あ、そこ、変態とか言うなよ。

えーっと……黒のチュニックブラウスに、ふんわりとした新雪を連想させる白のウールコート。
春らしいピンクのフレアスカートからすらりと伸びた足は、レザーのロングブーツに収まっている。
軽く開いた胸元に光るダブルモチーフのネックレスが印象的、と。

なんだ。言うことは一つじゃないか。別に小難しい文句を考える必要はない。
こういうのは勢いが大切で、思ってることをそのままそのまま言えば大抵なんとかなる。

「だからさ、俺が言いたいのは……」
「はっきりしなさいよね。もにょもにょ言ってても聞こえな――」

うるさい。お前が静かにしないから言えないんだろ。だから、俺が言いたいのは――

「お前がとんでもなく綺麗で、そいつと一緒に一日過ごせる俺は幸せ者だな、ってことだ」

一気にまくしたてる。鏡がないから分からないが、たぶん、いや確実に俺は赤面している。
こんな機会は初めてなんだ。少々の初心さは多めに見て欲しいね。俺の賛辞をもろに浴びたハルヒはと言えば、

「え、あ、その」

などと言葉を紡げず、先刻の俺以上に返答に窮していた。混乱した小動物みたいで面白い。
素のままでも十分な秀麗さを誇るハルヒだが、案外直球の褒め言葉を受けた経験は少ないのかもしれないな。



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:07:33.95 ID:cKUa0qce0
僅かに髪から露出した小柄な耳が、赤く染まっていく。ハルヒはそれから視線を滅茶苦茶な軌道で泳がせたあと、

「あ……あんたもかっこい―――」

俺に何か言いかけて、その直後ホームに進入してきた電車の音にかき消された。
無機物に殺意を覚えたのはこれが初めてかもしれない。
何故ブレーキの摩擦時にあんな甲高い音が鳴るのだろう。今日も普遍の物理法則に憤りつつ、

「それじゃ、行きますか」
「うん」

俺とハルヒは、並んで電車に乗り込んだ。
車内は、座る場所がちらほら見当たるくらいに空いていた。
テーマパークの正式オープン当日ということで満員を想定していたのだが、
大半の客は一本逃した急行に、ぎゅう詰めになって運ばれていったのだろう。
まさに災い転じて福となる。俺の日頃の善行を、神様は見てくれていたのだろう。いや、冗談抜きで。

「……………」

ハルヒは車窓を飛びすぎる風景を眺めていた。
沈黙が俺たちの間に影を落としていたが、それは温かく、居心地の悪いものではなかった。
なんとなしに、俺も風景を見るフリをして、窓に映ったハルヒの姿を眺めてみる。
そこで、さっきは服ばかりに着目して見抜けなかった、ふたつのことに気がつく。
ハルヒは薄化粧をしていた。黒髪も、まるで一本一本梳ったかのように艶やかだ。
そう、思わず理性を放擲してでも、触れたくなるほどに―――

「あ、キョン! 見えてきたわ。あれじゃない? っていうか、あれしかあり得ないわよね」

ハルヒの声に我に返る。細い指の指す先。そこには、俺が知っているどの遊園地よりも大きなテーマパークがあった。
遠目でもその違いは一目瞭然だ。久しく忘れていた高揚感が、俺の中に生まれ始めていた。




13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:10:14.98 ID:cKUa0qce0
ここまでが前回分

土曜のeo規制で間隔空いたけど
家人が●導入したんで規制回避できるようになった

それじゃ再開する

土曜みたいに人集まるかな?



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:13:09.64 ID:c7k8N8yU0
俺が集まってまいりました


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:13:21.55 ID:odt8X5ZK0
待ってました


16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:15:16.65 ID:HZHNz7vSO
勉強をほっぽりだして来ました


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:22:35.00 ID:g+dbtR4Z0
wktkしてまってたぜー


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:24:22.37 ID:cKUa0qce0
「ある程度は覚悟してたんだけど、すっごいわね……」
「あぁ……俺の予想を遙かに上回ってる」

人混みに揉まれつつ、最寄駅から徒歩10分。俺とハルヒは二人揃って、嘆息の溜息を吐いていた。
といってもそれは駅からテーマパークまでの道に等間隔に植えられた桜や、凱旋門と比べてもほとんど遜色のない入場門に対してではない。

『いつまでかかってんだ、遅ぇーんだよ!』
『子供がいるんですが、この近くにトイレは――』

俺の視線の先には、まるで砂糖に群がる蟻のように入場門に殺到する群衆の姿があった。
喧々囂々の大混雑である。キャトルズ・ジュイエのシャンゼリゼ通りでも、ここまでの群衆は拝めないだろう。
警備員が個々奮闘しているものの、波となって押し寄せる大群にはあまり功を奏していないようで、

『おい――君たち―――さい!』
『列なんて――どうでも―――なぁ―国木――?』

え? 一瞬だけ、喧噪の中によく知っている声が混じっていた気がして視線を転がす。
既に声主は人波に消えていた。気のせいだったのかもしれない。

「どうする? このままじゃ全部のアトラクションまわるどころか、入場するのもままならないぜ」

ハルヒに問いかける。群衆に興味を失い、意気消沈しているかに思われたハルヒは、

「そうね、確かにこのままじゃ人混みに揉まれて一日が終わっちゃうわ」

しかし大胆不敵な笑みを浮かべ、

「普通の入場方法で入るなら、ね」

まるで大人を出し抜く子供のように、悪戯っぽくそう言った。




30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:38:20.66 ID:zGxPcQ/yO
wktk


31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:40:19.11 ID:igFh1gzI0
やっぱあいつら2人組も来てんのかw


35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 20:58:53.24 ID:cKUa0qce0
「その言い方からするに、普通の入場方法以外の方法があるみたいだが……初耳だぞ、俺は」
「あんたねぇ、こんな簡単なこと考えなくても分かるでしょ?」

眉を顰めて呆れるハルヒ。その物言いが気に入らなくて、俺は足りない頭を絞る。
前売券はとうの昔にsold outしている。当たり前だ。
俺は気に留めていなかったが、完成が近づくにつれ世間では随分と有名になっていたからな。
とすれば、俺たちが通常方法以外で入場するには、非公式な方法を用いることになる。
例えばそう、テーマパークのオーナー、もしくはそれに準ずる人物とのコネクションを使うとか――そこまで思考を進めて、答えに気づく。

「あぁ、鶴屋さんに頼んだのか」
「よくできました」

光栄だね。だが、その小学生の先生を彷彿とさせる口調はよさないか。

「あたしね、昨日鶴屋さんに会って今日のことを話したの。
 前日いきなり押しかけても無理かな、って半分あきらめてたんだけど……
 流石はSOS団名誉顧問ね、二つ返事で特別優待チケットをくれたわ」

バッグの中を漁っていた手が止まる。
そしてハルヒは、まるで神秘的な宝物を掲げるように、二枚の紙片を取り出した。

「じゃじゃーん。これで優待パスが貰えるはずよ。あたしに感謝しなさいよね、キョン」
「感謝してるに決まってるだろ。」

素直に謝辞を述べる俺。実際、これがなけりゃ俺たちは延々と待たされることになっていただろうからな。
しかしここで引っかかるのが、昨日の下校時、ハルヒが俺を引っ張っていかなかった理由である。
どーだっていいと言えば別にどーだっていいことなんだが………

1、やっぱ気になる。聞いてみよう
2、折角ハルヒが用意してくれたんだ。さっさと入場するか。


>>40までに多かったの




36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 21:00:19.65 ID:3S0MSM/R0



37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 21:00:19.81 ID:9tU75C5OO



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 21:00:51.59 ID:t95O7jXQO
1


39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 21:01:06.63 ID:fc6ubvUJO
これは2でしょ!

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 21:02:06.71 ID:fc6ubvUJO
間違えた!1だった・・・



40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 21:01:50.04 ID:IH8EySHC0



52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 21:35:15.33 ID:cKUa0qce0
……やっぱ気になる。ハルヒらしくない行動には、たとえ小さくとも必ず意味がある。
ハルヒの精神分析医古泉には敵わないものの、俺にだって行動分析くらいはできるのさ。

「適当に聞き流してくれてもいいんだがな。昨日帰るとき、なんで俺に着いてくんな、って言ったんだ?
 鶴屋さんに説明するの、お前じゃ大変だったんじゃないのか?」

入場口に向かいながら尋ねてみる。
ハルヒが群衆を割ってずんずんと歩を進める様はモーゼの奇蹟の再現みたいで圧巻だったが、
あれほど密集していた群衆が何故いとも簡単に割れたのかは、疑問にする方が野暮というものだろう。

「あたし一人で十分だと思ったからよ。二人で行く必要性はどこにも見当たらないわ」

実に合理的な意見だ。でも同時に、一人だけで行く理由も見当たらないな。

「……………」

俺の詭弁に腹を立てたのか、ハルヒはぶすっと押し黙った。後ろ姿なので表情は伺えない。
もしかしたらあの後私用があって、その所為で俺と一緒になりたくなかったのかもしれないな――
と、自責の念に苛まれてけていたその時だった。

「へ、変に誤解されたら困るでしょ。こんなこといちいち気にするなんて、馬鹿じゃないのあんた」

前方から声が飛んできた。声質に怒気は含まれておらず、俺はほっと胸を撫で下ろす。
にしても変な誤解って何だ? 聡明な鶴屋さんのことだ、誤解なんて生まれようもないんだが。

「なあハルヒ――」
「連絡が行っていると思うんですけれど……ええ、そうです」

しかし水を向けたときには既に時遅し。ハルヒは制服に身を包んだ受付の人に、先ほどの紙片を見せていた。
やがて新しい二枚の紙片が、俺とハルヒに手渡される。楽しい一日を、という声を背に。俺たちは、終にテーマパーク入場を果たしたのであった。



55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 21:37:39.91 ID:zGxPcQ/yO
ニヤニヤ


74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 22:03:58.87 ID:cKUa0qce0
「……………」
「わぁ……………」

テーマパーク内に入場してから数分後。
俺とハルヒは、今度こそ感嘆の息をついていた。
まず最初に目に入るのが、踏破できるか不安になるほどの敷地の広大さである。
入場門を背にして左手に臨む山はとても険しく、教えて貰わなければ誰が人工物だと思うだろう。
縦横無尽に張り巡らされた曲線は、ジェットコースターのレールだろうか。あんな軌道が有り得るとすれば、の話だが。
右手に臨むのは、これまた巨大な湖である。湖面は快晴の空を反射して、きらきらと覗色に輝いている。
その情景は、魅入ってしまうほど綺麗に澄んでいて、大自然の湖と比べても遜色がないほどに雄大だった。
大きな波紋を残しながら湖面を散歩している客船には、多くの船客の姿がある。
そして遙か前方に――入場客を待ち受けるようにして傾斜している、自然の丘があった。
距離があるせいではっきりと視認できないが、奥には廃屋に近い古い建物が見える。あれもアトラクションの一つなのだろうか?

「とりあえずどこ行くか決めましょ。効率よくまわっていかないと、時間なんてあっという間だし」

無料配布のフィールドマップが広げられる。
アトラクションを示す赤点はそれこそ無数に点在し、非常に盛況しているセレモニー当日、
待ち時間を考慮すれば全部まわる事なんて夢のまた夢なのだが……
ハルヒと俺には、そんなアノマリーをいとも簡単に解決する、魔法のチケットがあった。
言わずもがな、先ほど紙片と交換した「特待パスポート」である。
説明は不要だろうが、このパスポートさえあれば、俺たちは待ち時間を吹き飛ばして全てのアトラクションを体験することができる。
これでますます、鶴屋さんには頭が上がらなくなったな。

「ねえキョン、あんたは一番最初に行きたいところってある?」

さて――瞳を小さな子供のように輝かせているハルヒが俺の返事を待っていることだし、
そろそろ、記念すべきテーマパーク第一号のアトラクションを決めるとしますか。

「なあハルヒ(    )はどうだ?」    >>84 自由記述 ただしテーマパークにありそうなのに限る




84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 22:06:36.07 ID:fc6ubvUJO
おばけ屋敷


99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 22:33:43.43 ID:cKUa0qce0
「ハルヒ、幽霊屋敷なんてどうだ? ほらこれ、Hill of deadlineってやつだ」
「この丘の上にあるヤツかしら」

フィールドマップから丘の方へ視線を移し、目を細めるハルヒ。
この距離じゃ見えないだろうに。ハルヒはしばし緘黙した後、

「最初から幽霊屋敷に行くってていうのはどうかしら」

躊躇の気配を見せたハルヒに、加虐心がそそられる。なあ、お前もしかして――

「さっさと行くわよ!」

唇を堅く引き結んで、奮然と歩き始めるハルヒ。お前の意気込みはよく分かったよ。
でもな、一応いっとくと、直通の巡航バスのバス停はそっちと真逆方向だぜ。
いや、お前が丘まで踏破するというのなら止めはしないんだが。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

バスの凝った内装に感心しつつ、窓から見えるテーマパークの景観に今一度感動しつつ、
ほぼ無振動の快適なバスの旅を終えた俺たちは、

「……まるで何処かの廃墟をそのまま運んできたみたいね」

快晴の空の下だというのに、まるで豪雨に打たれて崩壊寸前のような廃館の前に佇んでいた。
内奥から滲み出るような不気味さ。ここら一帯だけ、空気が重い。バスに引き返す客もいるほどだ。
間近に見るまでは屋敷攻略の自信に満ちあふれていた俺だったが、今ではその気概も衰えつつあった。
なあハルヒ、確かに一発目からお化け屋敷は難があったのかもしれん。俺は一時撤退を進言しようとし、

「ふぅん、面白そうじゃない」




111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 23:02:35.96 ID:cKUa0qce0
それが不可能になってしまったことを悟った。
後悔先に立たず。調子に乗って幽霊屋敷を提案した十数分前の自分を説教したい。
お前はいったい、何を考えていたのかと。それからハルヒ大胆不敵な笑みを覗かせて、

「ここまできたら引き返せないわ。
 そうね、あたしたちが最短でこの館を攻略するのよ。
 幽霊やお化けなんてぶっ飛ばしてやるわ。所詮つくりものよ。つ、く、り、も、の」

廃館の入口に向かって歩き始める。仕方なく後に続く。
どれだけ幽霊屋敷が不気味であろうとも、怖いモノ好きの人間はたくさんいるようで、
入口には末尾が判別できないほどの行列ができていたが、

「おふたりですね。それでは此方の道をお進み下さい」

係員に誘導されるまま、俺たちは一秒も待つことなく館の中に足を踏み入れることができた。
無防備な俺の背中に、何百本という鋭利な視線が突き刺さる。ちらっと振り向けば、そこには恨めしげにこちらを見据える待機客が。
……そう怒るなよ。俺だって順番を譲ってやりたいくらいなんだ。
ま、仮初の非日常性に嬉々としているハルヒが、考えを改めてくれるのは万に一つもありえないんだけどさ。

「それでは、ここからは自由にお進み下さい。無事の帰還を」

中央ホールのようなところで、係員が足を止めた。先導は終わりのようだ。深々と一礼して去っていった。

「なんかリアリティあっていいわね。それっぽい雰囲気が出てるわ」

二人きりになったホールで、ハルヒが呟く。所々破けた壁紙の上には、絵画がいくつも飾られていた。
性質の悪いことにどれもこれも人物画だ。絵の中の瞳が動くはずないのに、監視されているような錯覚に陥る。
先に進もう。留まっていても仕方がない。閉ざされた来た道とは別に、ドアが3つ並んでいる。
マンションのドアのような、金属質のドア。押しただけで脆く壊れてしまいそうな木製のドア。そして比較的真新しい、真鍮製のノブがついたドア。




114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 23:07:17.94 ID:cKUa0qce0
「どれにしようか迷うわ。キョン、あんたが決めていいわよ」

気色の違う三つのドアを前に、気軽に選択権を譲渡するハルヒ。
決めるのはいいが、後で文句言っても受け付けないからな。

ここは―――


1、マンションのドアのような、金属質のドア
2、押しただけで脆く壊れてしまいそうな木製のドア
3、比較的真新しい、真鍮製のノブがついたドア



に進もう。

>>125



風呂いってくるから次は遅れる




120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 23:10:04.31 ID:+0VygZkEO
2だな

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 23:10:26.11 ID:NkNF14PB0
2で


122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 23:10:39.34 ID:A0I+KiMi0
2にしとく


123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 23:10:42.58 ID:6eUAA5lu0
2がいいな


124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 23:10:59.57 ID:Zz2okCWsO



125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 23:11:01.94 ID:VBw1a2P+0



127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 23:21:31.85 ID:8cIGeHw0O
さっきから係員のセリフが出るたびに、古泉が現われたのかと思ってしまうw


128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/12(水) 23:23:49.33 ID:ibiaxGBbO
>>127
俺もだwww


135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 00:13:13.66 ID:auBZ9bfH0
ここは真ん中の、押しただけで壊れてしまいそうなドアにしよう。
大きく亀裂の入ったからは今にも屍の手が突き破って来そうだし、
ドアノブの鍵穴からは怨霊の息づかいが聞こえてきそうだし、これぞ幽霊屋敷、って感じがする。
さっきまで怖じ気づいてたのにどういった心境の変化だ、と思われた方もいるだろう。
その方の為に説明するならば、恐怖心なんてのは、心のあり方によっていくらでもコントロールできるのだ。
最悪の未来を予測するから、あり得ない平穏無事な道程を期待するから、怖くなるのである。
だから俺は気持ちを切り替えて、飄々とした態度で幽霊屋敷攻略に臨んでいる―――というのは勿論嘘。

「じゃあこのボロいヤツにしようぜ」
「そうね、あたしもそれがいいな、って思ったの。じゃ、行きましょう」
「どうした、足が止まってるぞ」
「あたしはあんたの後ろでいいわ。後方警戒は任せなさい」

先行させようと背中を押すハルヒに、形だけの抵抗を見せて、

「それじゃ、開けるぞ」

俺はゆっくりとドアノブを回した。ギィィ、と独特の嫌な音を響かせてドアが開く。
広がった視界に洋風の広間が現れる。傷んだソファとテーブルは壁際の暖炉に照らされて、橙色に染まっていた。
あくまで憶測だが、談話室、といったところだろうか。

「洋館、って感じね。でもこの部屋からどこかに通じるドアはないわ」
「何処かに隠し扉があるんだろ」
「あら、考えてることは一緒だったのね」

探偵よろしく視線をあちらこちらに走らせるハルヒ。
でもなハルヒよ、実際に部屋のオブジェに触らず見ているだけならそれは調査じゃない。ただの観察だ。

「う、うるさいわね。そういうのはあんたの仕事でしょう」



136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 00:14:38.70 ID:NgoYTHhA0
ムヒョー


138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 00:16:10.49 ID:f+t2spFW0
ハルヒがかわいすぐるwwwwwwww


142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 00:23:52.05 ID:auBZ9bfH0
そうかい、と返してもう一度部屋を見渡してみる。闇雲に調べてもキリがない。
最初の部屋からどん詰まり、ってことはないだろうから、隠し扉を見つけるヒントがあるはずだ。

まずは――


1、テーブルの上の写真立てに注目する。
2、ガラス張りの棚に注目する。
3、本棚に注目する
4、暖炉に注目する


>>145




145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 00:24:52.58 ID:Zd1ynlc90
1+2 = 3


153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 00:39:30.59 ID:auBZ9bfH0
壁にはたくさんの書物が陳列されている本棚があった。
背表紙は俺の知らない言語で書かれており(少なくとも日本語や英語ではない)なんの本かは分からない。

「でもま、中身見たら何か分かるかもしれないし」

一冊抜いてみる。抜いた刹那は身構えたものの、何かが作動した気配はなかった。
今ちょっと警戒してたでしょ、なんてからかってくるハルヒはおいといて本を開く。
相変わらず中の頁も俺の知らない数式と文字ばかり。既知の情報は何もない――と、本を閉じかけたその時だった。

「なんだよこれ……」

俺の目にとまったのは、一枚の挿絵だった。
複数の動物の特徴を継ぎ合わせたような怪物が、苦しそうに悶えている。
キメラ、か。耳にしたことはあるが、そんな空想の産物が、何故こんな学術書に?
俺はしばらくそれに魅入っていたが、

「なんか見つけたの?」

ハルヒの弾んだ声で、我に返った。慌てて本を元の位置に戻す。

「いや、特に手がかりはなかったぜ」
「そう。あ、今思い出したんだけどね。この館主の設定に、何かの研究してる、ってのがあったのよ。
 どんな研究してたのか、キョンは興味ない?」
「いや、別にないな………」

いやな妄想を振り払いつつ、俺は手がかり探しに戻ることにした。

1、テーブルの上の写真立てに注目する。
2、ガラス張りの棚に注目する
3、暖炉に注目する
        >>155




155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 00:39:56.69 ID:ewtkYurM0



163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 01:11:08.96 ID:auBZ9bfH0
視線を手近なものに移す。ハルヒの座るソファの前――
傷だらけのテーブルの上には、暖炉の炎に煌めく写真立てがあった。
セピア調のぼろぼろの写真が入っている。

「相当昔の写真でしょうね、それ」
「みたいだな。これに写っているのは誰なんだろう?」

ハルヒは暫く考え込むそぶりを見せてから

「ここの館主じゃないの。一人暮らしだったみたいだけど」
「どうしてそう思うんだ?」
「だって。ソファとテーブルは一組しかないし、暖炉も部屋全体を暖めるには不十分な大きさだわ。
 一人が近くに寄って暖を取るぐらいしかできないでしょうね」

ふむ。ハルヒの推理はもっともだ。
淡泊なアンティークから推測するに、館主――いや博士と呼ぶべきか――は奥さんも子供もいなかったのだろう。
研究に人生を注ぐとは、なんともストイックな生き方だね。寂しい人生と言えばそれまでだが。
設定上の人物に想いを馳せながら、俺は最後に残していたガラス張りの棚をチェックすることにした。
ガラス扉はロックされていて開くことはできないものの、収納されているモノを見ることはできる。

――綺麗なコーヒーカップが三つに、ポットが一つか。

「………ん?」

突如、強烈な違和感が俺の脳髄を走り抜ける。おかしい。
決定的な何かが俺に異常を伝えている。いくつもの情報が、錯綜する。
廃墟となった館。一人暮らしだった博士。小さな暖炉。3つの綺麗なコーヒーカップ。そして館の何処かで行われていたという研究――
全てが、繋がる音がした。未だに答えが分からないのか、不思議そうに首を傾げているハルヒに教えてやる。

「研究室への入口はこの裏だよ。手伝ってくれ、俺だけじゃ少し重い」




164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 01:15:08.07 ID:qG4NvaHOO
キョンかっけぇ


169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 01:26:13.62 ID:/4we9eWs0
なんというバーローw


170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 01:34:35.91 ID:auBZ9bfH0
「どうしてそんなことが分かるわけ? ちゃんと説明しなさいよ」

俺が隠し部屋を見つけてしまったことが不満なのか、ハルヒは頬をふくらませている。
教えを請うときは行儀良くするもんだぜ。ま、元より全部説明するつもりだったんだから結果に変わりはないが。

「博士は何かの研究をしている。でもその研究内容は明かされていない。どうしてだと思う?」
「さあ。生涯をかけた研究だもの、発表したくなかったんじゃないの」

ハルヒは投げやりに答えつつ、ガラス棚の左側に手を添えた。

「違うよ。恐らく博士は、発表できないような研究をしていたのさ」
「発表できない研究って……」
「それは後で教えてやる。
 博士は一人暮らしだ。それはあの褪せた写真と、この部屋のオブジェがほぼ証明してるよな」
「ええ、それはあたしにも分かったわ」

と、ここで俺は先ほどのハルヒよろしく、ジェスチャーで探偵を演出しながら、

「じゃあ何故、一人暮らしの博士の館に、コーヒーカップが3つもあるんだ?
 しかも一度も使われていない、綺麗なままで」
「あ!」

驚きにぱかーんと口を開くハルヒ。大口開いてることを指摘しつつ、俺は棚をゆっくりとスライドさせた。

「このガラス棚は、研究室への隠し扉を隠すためだけに設置されていたんだよ」

最後によいしょと押し切って、棚を完全に元位置からずらす。果たしてそこには、壁に窪むような形で奥に続く道があった。
暖炉の炎が届かない、薄闇の世界への入口だ。俺はハルヒの耳元に、声を殺すようにして囁いた。

「ここから先が本番だ。博士が研究してたのはな、たぶん人体実験だ。研究室にはキメラが待ってるかもしれないぜ?」




178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 01:53:17.66 ID:auBZ9bfH0
びくり、と身を震わせるハルヒ。いつのまにか俺の心に巣くっていた恐怖心は消えていた。
そしてその代わりと言っちゃあなんだが、ハルヒが怖がる様子を見てみたい、なんて背徳的感情を抱いている自分がいて。

「行こう。来た道は閉ざされてるんだ、脱出するには進むしかない」
「ええ、そうね……」

先刻同様俺を先頭に、隠し通路に足を踏み入れる。
僅かな感触を腕に感じて振り向けば、ハルヒが小さく袖をつまんでいた。

「どうしたんだ、今になって怖くなったのか?」
「暗いからはぐれないようにしてるだけよ。SOS団団長のあたしに、怖いモノなんてないわ」
「そうかい」

拗ねたように顔を背けるハルヒに、不意打ちを食らう。
庇護欲をそそる仕草は朝比奈さんの専売特許だったのにな。

「安心しろ、俺が――」

虚勢を張っているハルヒを宥めようと、俺が声をかけようとしたその時。
後ろから微弱な光をもたらしてくれていた暖炉の炎が、急速に弱まっていき……フッ、と消える。
そして同時に……カーペットをずるずると這い回るような音が聞こえてくる。暗闇の中でも分かるのは、それが人間じゃない、ということ。

「――ッ」

ハルヒの袖をつまむ力が、一層、強くなった。


今日はここまで 明日は8時にこれそう(これから先はずっと8時あたりになりそう)
予想以上に幽霊屋敷編を書くのが面白くて長引いてしまった
つまんない、違うシチュエーションが見たい、という人にはごめんなさい ではでは




179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 01:54:18.55 ID:+Iq/Xfly0
乙。いや楽しませてもらってるぜw


183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 01:59:16.58 ID:p8oDUTQq0
乙でした
こんなにハルヒをかわいいと思ったのは初めてだw


184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 01:59:37.94 ID:UFcPks3DO
>>178乙。充分おもしろぜ。今後も期待している


192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 02:47:30.54 ID:z9y8PJBEO
ほしゅ


194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 03:19:44.53 ID:UFcPks3DO



195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 03:28:35.02 ID:DStt1Ze50



196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 03:31:14.58 ID:p8oDUTQq0
アッー!



afox

58 名前: ◆.91I5ELxHs [] 投稿日:2007/12/13(木) 19:58:27.60 ID:La+IXiXH0
帰宅遅れて今から書き始める

移転してて焦ったぜ

それでは

【四日目 午前 テーマパーク内[幽霊屋敷]】

からスタート




63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 20:05:47.49 ID:l6DP7BaQO
>>58待ってたぜ!


64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 20:10:39.17 ID:vqIWwj3e0
光速で飯食ってきた
作者ktkr


67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 20:18:14.85 ID:M3PrmTzzO
作者キターーー(゚∀゚)ーーー!!


74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 20:43:15.36 ID:La+IXiXH0
「パニックになるな。俺が先導してやるから」

ぎゅっと目を瞑っているハルヒにそう言い聞かせ、壁伝いに通路を進んでいく。
這いずる音は、だんだんこちらに近づいてきていた。
足下に気をつけながら10mほど歩いたとき、俺の手が、壁とは違う金属製のドアに触れた。
独特のザラザラとした感触。表面は酷く錆び付いている。

「先に入れ」
「え………なに、きゃっ!」

重いドアを押し開き、驚きに目を見開いたハルヒを放り込む。後で「女の子を手荒に扱うな!」などと小言を食らうのは必至だが、
男の俺が先に安全圏に逃げ切る事なんてできないし、こうするしかなかったんだ――って、俺は一体誰に弁解しているんだろうね。

「ハッ………ハッ………」

喘ぐような呼吸音とともに、這いずる音が間近に迫ってくる。
だが、いよいよ俺の立ち位置に接するといった刹那――追跡の気配が一転し、静寂が訪れた。
ここで相対しているのが捕食者なら、とっくに襲われて血肉を貪られている距離。暗闇に慣れてきていた目を、更に凝らす。

「……なるほどね」

――――――――――――――――――――――――――――――

錆び付いたドアを開けると、脇から白い何かが飛び出してきてきた。幽霊みたいに顔を青白くしたそいつは、一瞬でドアを閉鎖した後、

「もう、なんですぐにこっちに戻ってこなかったのよ!」

どうやら一人にしてしまったことにご立腹のようである。悪い悪い、ちょっと手間取ってな。でも団員の身を案じるなんてお前らしくないじゃないか。

「俺が怪物に丸呑みされたんじゃないか、とかゾンビに襲われてるんじゃないか、なんてB級ホラーレベルの想像でもしてたのか?」




83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 21:12:56.36 ID:La+IXiXH0
「そんな子供みたいなこと考えるわけないでしょ!
 第一ね、化け物なんて生物学的に存在し得ないし、幽霊とか霊障の類は科学的に解明できるってこの前TVで……」

舌鋒鋭く「お化けはいない」と主張するハルヒに、俺は辟易せざるを得なかった。
あれだけ常日頃から盲目的に未確認生物の存在を信じているお前が、こうも簡単に持論を曲げるとはね。

「お前この前まで幽霊がいたらいいわね、とかなんとか言ってなかっけ?」
「それはあくまで希望的観測よ。いたらいいな、とは思うけど」

最近修得した現実的観念を披露されても、正直どう反応すればいいのか困るね。
お前の言い分を吟味すれば、お前はお化けを信じていないが故に、この状況に全く恐怖を抱いていない、ということになるんだが。

「あったりまえじゃない。何度も言うけどね。あたしに怖いモノなんてないのよ」

ハルヒは中空を睨みつつ、自分に言い聞かせるようにいった。

「大した自信じゃねえか……でもさ、ハルヒ」

袖をつままれたまま言われても、説得力は皆無なんだよな。今更ながらに、それを指摘する。

「…………!!」

途端、ハルヒは放り捨てるように俺の腕から離れた。おいおい、何もそこまで過剰反応することねえだろ。

「もしかして無意識下の行動だったのか?」
「………」

ハルヒは喋らず俯いている。無言を貫き通す所存のようだ。
素直になれない団長様にやれやれ、と溜息をつきつつ、俺は辺りを見渡した。
談話室の隠し通路からドアを抜けた先。今現在俺の視界は、闇に塗り替えられた白で埋め尽くされている。




85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 21:16:55.26 ID:+qD5fl4B0
ハルヒの格好かいてみた
応援してる!

vestri8914.jpg



87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 21:20:36.17 ID:5Qt0c/XKO
>>85
GJ!


88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 21:21:20.90 ID:0/K8uBnZ0
>>85
そういう格好だったのか。
ありがとう。


99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 21:32:00.69 ID:WDm6l/dUO
>>85
すげぇ、GJ!!!!!!

でも少し欲を言うならば
"淡いピンク"の"フレアスカート"だぜ?


102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 21:37:52.58 ID:+qD5fl4B0
>>99
文を記憶で描いたから淡いは忘れてたわw
おにゃのこの服はむずかしいな


91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 21:27:29.90 ID:La+IXiXH0
白い壁。白い床。白い天井――。俺は知った。
夥しい白色がもたらすのは清冽さでも清潔さでも清廉さでもなく、純粋な嫌悪感なのだと。
天井に蛍光灯は等間隔でならんでいるものの、それら例外なく切れていて、
光源といえば非常用の常夜灯のみ。緑色の光が、不気味に廊下を照らしている。

「まさに秘密の研究室、って感じだな」
「そうね……」

リノリウムの床が、乾いた足音を反響させる。
ハルヒの口数は目に見えて減っていた。いつの間にか俺の袖は再びハルヒのものになっていたが、
ここでハルヒをからかうほど、俺は鈍い男ではない。もしこれ以上ハルヒの矜持を傷つけたら、二度と口聞いて貰えなさそうだし。

さて―――どこに進もう?


1、通路を直進した先に、非常灯に照らされたドアがある。脱出できるかもしれない。
2、通路はこの先二手に分かれている。右に行こう。
3、通路はこの先二手に分かれている。左に行こう


>>95




95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 21:29:59.30 ID:C83CHjHqO



113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 22:07:21.43 ID:La+IXiXH0
白い通路を進むと、三叉路となっていた。
非常灯に一際明るく照らされたドアが、直進したところの突き当たりにある。
左右に分かれた通路は左右対称に設計されたのだろう、見た感じまったく同じで、違いが分からい。

「隠し通路を見つけるのにもあれだけ手間がかかったんだ。ここにも仕掛けが容易されてるに違いない。
 とりあえず虱潰しに調べてみようぜ」

左の通路に進むことにする。論理的根拠は何もない、ただの勘だ。乗り気になってきた俺とは対照的に、

「脱出できそうな扉があるのにわざわざ行くことないじゃない? ほら、あたしはもう十分楽しんだし……」

ハルヒは全く気乗りしないようだったが、

「じゃあ一人で待ってろ。すぐに戻るから」
「行くわ」

考えを改めたのか、俺の"後方警戒"を担当することを勝手に決めて袖をつまみなおした。
どうやらハルヒの脳内では「ひとりぼっち>畏怖対象との邂逅」という不等式が完全に成り立っているようだ。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

「―――なによ、これ」

ゴクリ、と生唾を飲み込む音。それはハルヒの白皙の喉から漏れ出したものだ。
瞳孔を大きく開いて、ハルヒは白骨死体を眺めていた。
その様子は一見、眼前の光景に魅入っているようだったが、俺にはハルヒが今にも逃げ出したがっていることが分かっていた。

「どうも殺されたみたいだな。こいつが博士の死体かどうかは判別できないが」

骸骨は壁に凭れるようにして眠っていた。辺りにこびり付いた血痕は、死体の死因が自殺でないことを物語っている。




114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 22:08:26.13 ID:uN8nfp5U0
これはお化け屋敷じゃねーだろwww


116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 22:09:20.21 ID:OG7JnBBB0
バイオハザードw


123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 22:28:11.37 ID:wJTNihHjO
鶴屋クオリティwww


124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 22:34:40.76 ID:La+IXiXH0
左の通路の先にあったのは、博士の私室だった。
ドアには鍵がかかっていようだったが、ドアノブごと破壊されていたので進入することができた。

「日記、か?」

白骨死体から目を逸らし、机の上に置かれた本を手に取る。
先ほどの談話室で手に取った専門書と違い、筆記された文字は全て英語だったが……
残念なことに、俺は英語が得意なわけでもない。最後の頁の走り書きに至っては、文字かどうかも疑わしいほどに歪んでいた。

「やつが逃げ出した、ってどういうことかしら」

突然、俺の肩から身を乗り出してハルヒが言った。あぁ、お前ならこの程度の筆記体は読めて当然だよな。
博士の研究は人体実験に関することだった。ということは、逃げ出したっていうのはその実験体のことだろうか。
しかもこれは憶測だが、博士を殺したのも、その実験体だったりしてな。

「縁起でもないこと言わないでよね」

俺から体を離して、部屋の入口に向かうハルヒ。日記を閉じて、その後を追う。
逃げ出したというヤツとは十中八九談話室に潜んでいたやつだろう、という推理は内緒にしたまま、俺はハルヒに袖を貸した。


博士の私室を出て三叉路に戻ってきた。未調査の道は、来た道を背にして直進と右折の二つ。

ここは――

1、直進しよう。非常灯に照らされたドアがある。
2、右の通路を進もう。


>>128




125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 22:35:41.09 ID:x1RJ1RSL0



126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 22:35:46.66 ID:y/30GKL30
ここはあえて2で


127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 22:36:02.19 ID:6k7WTRVEO



128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 22:36:51.40 ID:WDm6l/dUO
1


140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 22:55:39.31 ID:La+IXiXH0
俺がどちらの道に進もうかと思い悩んでいると、ふいに袖が強く引っ張られた。
ちょっと待て、せめてゆっくり歩いてくれないか。幾度となく引き伸ばされている服の繊維が悲鳴を上げてるんだ。

「駄目よ、もうたくさんだわ。あたしは十分楽しんだし、あんたも十分楽しんだでしょ!」

ハルヒは俺の懇願を一刀両断した後、三叉路の真ん中の道を確固たる目的の下行進し、

「これでこの廃館ともおさらばね」

希望に満ちた様子でドアを開けた―――はずだった。
がちゃがちゃ。無情な金属音が、非常灯に照らされた空気を伝わってハルヒに届く。

「あー、非常に残念なんだが……ハルヒ、これを見てくれ」

コンコン。俺は右手の甲で通路の側面に設置されたディスプレイをたたき、

「ロックされているみたいだ。ほら、ランプが赤だろ。
 コンピュータで制御されてるだろうから、お前の十八番、蹴破りも効果は薄いと思うぜ」
「そのコンピュータってのは何処にあるのよ……」

絶望感に苛まれた、乾ききった声。俺は自分が非道いなあ、と自覚しながらも淡々と推量を述べた。

「調べてないトコは一つだ。右の通路の先――恐らく研究室だが、そこにコンピュータがあるんじゃないかと予想するね。俺は」



141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 22:58:13.32 ID:La+IXiXH0
風呂はいる

幽霊屋敷編、なんでこんなに長くなっちまったのかなw
他のアトラクションとバランスとれないってレベルじゃねーぞ!


それではまた0時に



146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 23:00:17.23 ID:IMH+u4Fr0
もっと長くなっても…私は一向に構わんッ!!


148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/13(木) 23:04:23.30 ID:WDm6l/dUO
一旦乙


159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 00:06:01.46 ID:cJ28/Ryh0
遅れてすまない
再開します



171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 00:35:52.06 ID:cJ28/Ryh0
ハルヒを半ば引きずるようにして、右の通路を進む。
予想通り、この隠しフロアは三叉路の真ん中の道を中心にして、左右対称に設計されていた。
もっとも――研究室の中までが、博士の私室と同様であるとは考えられないが。
研究室の前で足を止める。厚みのあるドアは、十数cmほど開いたままになっていた。
物音を立てないよう、慎重に足を踏み入れる。

「惨状ね……滅茶苦茶だわ」

果たして。研究室の中は、まるで台風に直接曝されたみたいな様相を呈していた。
研究に使用されていたと思われる器具――試験管や三角フラスコなど――は尽く破損していて原形をとどめておらず、
貴重な書類と思われる紙束は、机の上に散乱している。ラボの側壁の三分の二ほどを占めるガラスには、幾本もの罅が入っていた。
ガラスはくすんでいたが、辛うじて向こうを透視することができた。正方形の空間が広がっている。
そしてその空間の側面には三つの窪みがあり、鉄格子がはめられていた。

「どう、コンピュータは見つかった?」

控えめなハルヒの声。作り込まれたディティールに感心していた俺はざっと研究室を観察し、

「ん……ああ、これのことじゃないかな。ご丁寧にプログラムまで起動されてるし」

YesとNoが表示されているウィンドウを指さした。光源の曖昧な閉鎖空間のようなこの研究室で、ディスプレイだけが機械的な光を放っている。

「押してみろよ」
「あんたが押しなさいよ」
「いや、遠慮しとく。俺はまだこの研究室に興味があるし」

俺は内心でハルヒの反応を心待ちにしながら、期待に胸を高鳴らせていた。
おそらく。この先に待ち受けるのは、オーソドックスなストーリーに沿ったありがちな展開だ。ハルヒもそれは重々承知しているはず。
だが、俺にはすぐにここを脱出する気は毛頭ない(ということにしている)。
一向に解除プログラムを起動させようとしない俺に痺れを切らしたハルヒは――必然的に、己の手でマウスを動かすことになる。



178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 01:05:14.08 ID:cJ28/Ryh0
「押すわよ。押したらすぐに走るからね」

小さな手が、まるで爆発物に触るようにマウスを動かし、カーソルがYesに重なる。

「…………」

カチリ。承認を示す画面が表示される。異常事態は起らない。

「杞憂だったみたいね。それじゃちゃっちゃと脱出しましょ」

ハルヒは安堵の溜息をついて余裕の態度を取り繕うとし、

「な、なにあれ――」

表情を凍り付かせたまま、ガラス壁を呆然と見つめていた。ほう、ようやくのおでましか。
鉄格子から解放された異形の獣が――ガラス越しで輪郭は曖昧だが――最短距離を駆け抜けてこちらに向かってくる。

「キョンっ!」

ミシリ、という心許ない軋みを上げて、ガラスが揺れた。衝突したそれは跳ね返り、再び距離をとって突進する。
防護ガラスの耐久値は計りかねるが、精々あと数度の衝突持てば良い方だろう。

「…………やだ、やだぁ」

と。俺は今更ながらに、俺の腕にしがみついているハルヒに気がついた。
それはまるで、寓話のお化けを畏れる子供のように。純粋に庇護を求めるハルヒに、心が揺れ動く。

「ここにいてもいずれガラスは破られる。さっきの扉に戻ろう」

狂ったような奇声を上げている獣の輪郭を背に、俺たちは研究室を後にした。ドアを堅く閉めた瞬間、ガラスの破られた音が壁越しに空気を震わせた。




181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 01:08:44.32 ID:lI2qZH6SO
ハルヒwwww自分の感情に素直wwww


187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 01:38:50.61 ID:cJ28/Ryh0
―――――――――――――――――――――――――――――――

「はぁ、はぁっ………」

扉まで全力疾走した所為か、ぷつりと緊張の糸が切れた所為か。
ロックが解除された扉の向こう側で、俺は呼吸が荒いハルヒの背中をさすって、息を整えるのを手伝ってやっていた。
扉はといえば、ハルヒに神速で密閉された後、微動だにしていない。"怪物"もあきらめたのかも知れないね。

「はぁ……もう大丈夫よ。ありがと」
「この下がたぶん出口だ。もう歩けるか?」

こく、とハルヒは頷いた。繋いでいた手を引いて、終わりの見えない階段を下っていく。
何故腕に絡ませていたハルヒの腕を解いて、手を引く形になっているのかといえば、
密着率の高いその手法のまま歩けばハルヒの女性を誇張する部分が俺の腕に当たってしまい、
折角の廃館攻略達成という穏やかな雰囲気を邪念が破壊してしまう危険性を多々孕んでいるからで――話が横道に逸れた。
軌道修正を試みる。

「お前的には、このお化け屋敷はどうだった?」
「……こんなに怖い思いしたのは久しぶりよ。あたしが小学校低学年の時に見た悪夢よりも怖かったわ」

答えは聞かずとも分かっていた。一度さらけ出した後は自分の気持ちに正直なのが、ハルヒである。
この期に及んで強がっていたら、それはそれで尊敬するけどな。

「ねえ。あんたは怖くなかったの?」

階段が中盤にさしかかったとき。ハルヒは拗ねたように唇を尖らせて呟いた。
廃館に入ってから出るまでを反芻する。館探検に恐怖を伴っていたのは――実質、隠し通路を抜けるまでだった。
談話室と隠しフロアを結ぶドアの前。そこで這いずってこちらに近づいてきたモノを確認したとき、俺の中の畏れは消えた。
立体音響、特殊加工されたシリコンに、再現度の極めて高い血痕、
そして絶妙のタイミングを以て登場した、実験生物の挙動を再現する移動機械。冷静に観察すれば、その正体は暴かれているも同じだ。




188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 01:40:20.28 ID:pHWE4Ro6O
キョンの洞察力に嫉妬


195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 02:17:57.38 ID:cJ28/Ryh0
「じゃあ……あのガラスにもなんか仕組みがあったわけ?」

氷解しない疑問を、次々に俺にぶつけてくるハルヒ。
くもったガラスは実験動物に扮した移動機械の不自然な挙動を誤魔化すためだ。
輪郭が朧気なら、パニック状態の人間はほぼ確実に最悪の方向に勘違いするだろうしな。

珍しく俺を褒めたハルヒに驚いて視線をやると、頬が上気していた。

「そう……これは団長としてなんだけど……頼れる団員になったというか、なんというか……」

しかも羅列された言葉は支離滅裂だ。自然、俺は優しく声を掛けた。どうした、まださっきまでの興奮が抜けきってないのか?

「前言撤回。あんたはどうしようもなく鈍くて、唐変木で、朴念仁よ」

あまりの温度差に背筋が震える。俺は心配したつもりだったのが、ハルヒには余計な一言だったらしい。
ハルヒの体が纏っていた婉然な空気は塵と消え失せ、今では静かな怒りの炎が燃えていた。
まったく……あの小さな子供のように愛らしかったハルヒは、一体何処にいったんだろうね?
にしても、だ。階段を下りながら、思考に耽る。
もし仮にこのやけに凝った廃館のギミックを解明できていなかったとしても――俺には泰然自若と超常現象を受け入れる自信があった。
確かに未知への畏怖はあっただろうが、いざ異形のモノと相対すれば、落ち着いて行動を選べたはずだ。
俺には一般人とは決定的に違う部分がある。それは、圧倒的な経験の差だ。外宇宙生命体(カマドウマ)と邂逅を果たしてみろ、
あんな実験動物なんて可愛いモグラに見えるね。俺を驚かそうなんて、並の魑魅魍魎じゃ永劫叶わない夢だろうさ。
だからさ、ハルヒ。洞察力とかそんなの関係なく……俺はいつだって、お前を守ってやることができるんだぜ?

「もうそろそろか」
「長かったわねー……なんか一日分の気力を使い果たしたみたい…………でも、」
「でも?」
「なんだかんだ言って、楽しかったわ」

人工ではない、透き通った光が眼下を照らしている。俺たち二人は、喜び勇んで出口に走った。
周囲の客の視線も気にせずに、随感の思いで新鮮な空気を吸い込む。乾いた空気に傷んでいた肺が、蘇る。
廃館攻略を開始してから40分、俺たちはようやく脱出した。―――繋がれた手は、そのままに。



197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 02:21:39.38 ID:cJ28/Ryh0
お化け屋敷編、やっと終了

【四日目 午前 テーマパーク 廃館研究所出口(丘の下)】

明日の夜8時からは、ここから開始します

部活なければ一時間くらい早くから再開できるかもしれない


ではでは




198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 02:22:08.88 ID:X/PQzU+S0
乙です


204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 02:26:05.50 ID:mRWVyB3d0
乙です。
続き楽しみにしてます


260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 13:27:41.23 ID:3+Cy5Rpt0



285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 17:43:17.93 ID:/rXP/Daw0
しゅ


286 名前: ◆.91I5ELxHs [] 投稿日:2007/12/14(金) 17:43:28.97 ID:dKg07nL70
今日は早く帰宅できたぜ

飯食って休憩してから書く

7時くらいにこれそうだ



288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 17:45:33.81 ID:/rXP/Daw0
>>286
把握した


298 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 19:19:22.78 ID:dKg07nL70
出口付近で一礼してくれた係員に会釈を返して、俺たちは人並みに溶け込んだ。
時刻は11時前。高く昇った陽の光に、瞳孔が収縮する。横を見れば、ハルヒも眩しそうに目を細めていた。

「意識してなかったけど、かなり歩いてたみたいね、あたしたち」
「丘の麓まで下ってきたわけか……」

後方に視線をやれば、小さく廃館が見えた。入口に立った時と変わらぬ不気味さを醸している。
今頃館主は、ハルヒと俺の反応に思い出し笑いしながら、新たな侵入者を迎えているのだろう。

「次はどうする? 想像してたより一発目が凄かったから、休憩してもかまわないけど」

ハルヒらしくない消極的な意見に、一瞬面食らった。
俺は肉体的精神的ともにまだまだ元気いっぱいだが、お前が小休止したいなら全然構わないぜ。

「それでこそSOS団員第一号ね。あたしはちっとも疲れてないわよ」

当たり前でしょ、と言わんばかりに胸を張るハルヒ。
俺は幽霊屋敷でのハルヒの恐がりっぷりをからかおうとして、閉口した。
どうせからかうなら、古泉や長門の前での方が二倍楽しめそうだ。リスクも二倍になる諸刃の剣だが。

さて――
片手で器用に広げられたフィールドマップに、視線を落とす。

次は何処へ行こう?

1、アトラクション自由記述「」
2、ん? マスコットキャラクタに人だかりができている
3、小腹が空いたな。何か買うか。


>>305




301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 19:21:46.65 ID:xBqHiRUX0
2


302 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 19:22:49.84 ID:rAKcQ+ZLO



304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 19:24:03.54 ID:rAKcQ+ZLO



305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 19:24:11.11 ID:TGKVEg+m0
2


315 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 19:51:14.34 ID:dKg07nL70
現在地から徒歩三分以内で尚かつ二人で楽しめそうなアトラクションを検索していると、
いきなりフィールドマップが取り上げられた。なんだ、気になるアトラクションでも発見したのか?

「キョン、あの人集りはなにかしら? 気にならない?」
「見せ物屋か、マスコットキャラクターでも現れてるんじゃないか」

こういった催しは神出鬼没だ。よって、現れた瞬間に人々の注目の的となる。
ハルヒはしばらくぴょこぴょこ背伸びをしていたが、肝心の人集りの中心までは見えなかったようで、

「行くわよ。アトラクションは逃げないけど、ああいう面白そうなことは追っかけなくちゃ逃げてくからね」

俺の手を引いて駆けだした。
人集りの中心がこちらに気づいて全力疾走で逃げ出すわけもなし、なにも全力疾走することないだろうに。
しかしそんな諌言虚しく、ハルヒは遠巻きの人たちをなぎ倒しながら(語弊があるが概ね正しい)人混みに接近していく。
俺はハルヒという名の暴走機関車に撥ねられた人々に冥福を祈りながら、
はて、このテーマパークのマスコットキャラクターはなんだったっけなあ、なんてことをのんびりと考えていたのだった。

――――――――――――――――――――――――――――――

「めがっさにょろにょろ!」

『キャーカワイイー!!』
『にょろにょろだってー口癖なのかなぁ?』

……………………………。
さて。まず俺が衝撃のあまり状況描写をおろそかにし、長門並みの三点リーダ羅列してしまったことを、深くお詫びしたいと思う。
明晰な方ならもうお分かりだろう。人混み最前線に駆けつけた俺たちが目にしたもの。
それは、鶴屋さんをそのままデフォルメしたとしか考えられない、人懐こい笑みを浮かべたマスコットキャラクターであった。




316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 19:52:41.66 ID:lScfOTop0
ちゅるやさんwwwwwwwwwwwwwwwwww


320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 19:53:13.74 ID:05LLciy40
にょろにょろwwwwwwwwwwwwww


325 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 20:11:31.90 ID:dKg07nL70
「鶴屋さんのお父さん、かなり子煩悩な方なんでしょうね」
「言えてる」

いったいこの世の何処に自分が建設したテーマパークのマスコットに、
愛娘のデフォルメキャラクターを選ぶ親がいるのだろう。ま、現在俺はその実例を目の当たりにしているわけだが。
ハルヒといえば唖然とした面持ちで、マスコットキャラクターが愛嬌を振りまく様子を眺めている。

「今日は楽しんでいって欲しいにょろ!」

わぁーい、と歓声を上げて握手を求める子供たち。評判は上々のようである。

「中に入ってるの、本物の鶴屋さんかしら」

周囲に拾われない程度の声量で、ハルヒが尋ねてきた。
へぇ、純粋無垢な子供たちの夢を破壊する気はないようで安心したぜ。

「あたしだってそのくらいの配慮はできるわよ! それで、あんたはどう思う?」
「口癖が偏ってる気がするな。先輩は"にょろにょろ"ばっか言ってるような人じゃない」

「にょろ」を語尾につけるだけなら、素人のバイトにでもできる。
声で判断できれば楽なのだが――ぬいぐるみを隔てているせいかくぐもっていて、判別材料としては不安が残る。

ここは――

1、下手に声をかけるのはよそう。周りには俺たちと鶴屋さんの繋がりを知らぬ子供たちもいるわけだし
2、折角会えたんだ。特待パスポートのお礼も兼ねて声を掛けてみよう



>>330




326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 20:12:50.19 ID:TGKVEg+m0
1しかない


329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 20:15:24.62 ID:tuYWxRG30
ここはあえて2で


330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 20:15:34.84 ID:jOT5HJbX0



331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 20:16:02.49 ID:05LLciy40
1だろ


342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 20:44:41.66 ID:dKg07nL70
折角の機会だ。特待パスポートのお礼も兼ねて声を掛けてみよう。
俺は子供たちがマスコットキャラクターから離れた頃合を見計らい、

「もしかして、鶴屋さ――ぐむ」

ぬいぐるみの柔らかい感触に押しつぶされた。
やわらけーあったけー……って、あれ、いつまで抱きしめてくれてるんだろう、
すいません息できません、窒息する、いやマジで死にますって!?

「キョンくん、ちょっと声が大きすぎるっさ。あたしが入ってることは皆には秘密なんだよっ?」

意識が朦朧としかけたその時、鶴屋さんの囁きが聞こえてきた。解放される。
外見ではいい大人がマスコットキャラクターにハグされている風に写っていたんだろうが、実際は圧死寸前だった。
周囲の子供を顧みない浅はかな行動に、しばし恥じ入る。ハルヒに偉そうな口聞いていた自分が馬鹿みたいだ。

「なに一人で堪能してるのよ! 抜け駆けはよくないわね」

ハルヒが、俺の手を引き戻した。マスコットを先行体験してきた俺にご立腹のご様子だ。

「で、どうだったの? 鶴屋さんだった?」
「分からなかったよ。ま、もしそうだったとしてもこの状況じゃどうすることもできないだろうさ」

適当に嘘をつく。ハルヒは不服そうに溜息をついた。昼から客足が増えれば、鶴屋さんは更に多忙を極めることになる。
とてもじゃないが、先輩に俺たちと個人的なお話をしている時間はとれないはずだ。
しかし――俺が謝罪と感謝の意を込めて頭を下げ、この場を立ち去ろうとした時だった。

「そこの二人ちょっと待つにょろ。写真を撮ってあげるにょろ!」

慌てたような声が大きく響く。足を止めて振り返れば、マスコットキャラクター――いや、もう鶴屋さんと呼ぶべきだな――が、こちらに手招きをしていた。




355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 21:22:52.68 ID:dKg07nL70
俺たちと鶴屋さんの間に道ができる。くりくりとした無機質な瞳が、真っすぐにこちらを見つめている。
ハルヒは最初、その突然の申し出を訝しがっていたが、

「いい機会だわ。撮ってもらいましょ、キョン」

やがて持参のデジタルカメラをマスコットに手渡した。定番品といえば定番品だが……用意周到だね、まったく。

「それじゃあ並ぶにょろ」

もふもふのぬいぐるみハンドが、器用にカメラを構える。
が、もともとカメラが苦手な俺だ。3秒もしない内に、大量のダメだしを食らってしまった。

「きみ、もう少し笑顔をつくるにょろ! 体もこわばってるにょろよ?」

これでも精一杯なんですよ、とアイコンタクトを送る。
限界なのは事実だった。元々俺は写真写りが悪い。下手に作り笑いしても悪化するだけなのである。
首を捻る鶴屋さん。テレパシーが通じたかどうかは定かではないが、俺に無理矢理笑顔を作らせることは諦めてくれたようだ。

「うーん……じゃあ……もっとくっつくにょろ。隙間がないくらいが望ましいにょろね」

えっと、何を仰っているのかよく分からないんですが。
言語処理能力が著しく遅滞化した頭で横に視線を移せば、ハルヒは黙ったままシャッターの音を待っている。なーに私は余裕です、みたいな風に構えてるんだよこいつは。

「もどかしいにょろ!」

と、ぐずぐずしている俺を見かねたのか、鶴屋さんは一旦構えを解いて此方にずんずんと近づき、
これ以上にないくらいにぎゅっと俺たちをくっつけた後、目にもとまらぬスピードでシャッターを押した。
――俺がハルヒの白皙の項に見惚れていた、そんな刹那に。

「それじゃこれは返すにょろ。楽しい一日を過ごすにょろ~」



363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 21:40:12.77 ID:dKg07nL70
デジタルカメラがハルヒに返却される。
お礼を告げる間もなく、鶴屋さん扮したマスコットキャラクターは人集りに飲み込まれていった。
この分じゃ今日が終わる頃には、鶴屋さんはくたくたになっているんじゃないだろうか。

「……あ」
「……あ」

今更ながらに、体が密着していることに気づき、おずおずと距離をとる俺たち。
ぼっ、と顔が火照る。これじゃあ余計に意識しているみたいだな。
鶴屋さんの介添えがあったにせよ、体を押しつけちまったことを、ハルヒが不快に思ってなければいいんだが。

「こ、幸運だったわね。滅多にないわよ、初日に写真撮って貰えるなんて」
「あ、ああ。是非さっきの写真は現像して俺にも一枚くれ」

ぎこちない会話を紡ぎつつ。俺とハルヒは次のイベントを探して歩き出した。


時刻はもう昼前だ。ここは――

1、昼飯を食べよう。
2、ミニアトラクションならまだ一つくらいいけるかもしれん 自由記述「(大型アトラクションは不可)」


>>369




369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 21:42:20.12 ID:KwxtyfII0
2で二人乗りボート的なものに


389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 22:18:58.16 ID:dKg07nL70
テーマパークのレストランやファーストフードが混雑するのは、主に昼前からお昼時にかけてだ(俺調べ)。
それに今日の胃袋は機嫌がいいのか、せっかちに食べ物を要求してこなかった。後回しにするか。
腹が減っては軍はできぬと言うが、腹が減っていない状態で食べて、美味しく味わえなくては本末転倒だろう。

「あと一つくらい楽しまないか。幽霊屋敷とマスコットとの邂逅で午前中を終わらすのは勿体ないし」

先に昼食をとりたいのなら別だが、と付け加えるのも忘れない。ハルヒは逡巡する素振りを見せた後、

「そうね、あたしとしてはもっと早くにお昼とっておきたかったんだけど……今からじゃもう遅いわよね」

俺の提案に賛成した。早速マップで、近場のアトラクションを探してみる。
付近にはアトラクションを示す点がまばらにあった。
だがしかし、どれも最低必要時間が30分以上と記載されていて、それらを候補から除外していくと、

「ボートしかないな。お前さえ良ければ、これにしよう」

かくして。午前最後のアトラクションは質素なボートでの湖遊覧という、パッとしないアトラクションに決定された。
まあハルヒが不満じゃないのなら――質素だろうが簡素だろうが、俺はなんでもいいんだけどさ。

――――――――――――――――――――――――――――――

何処までも続く湖の上を、ボートが波紋を残して滑っていく。
乗り始め、まるで沈溺したカナヅチの腕みたいに水飛沫を飛び散らせていたオールは、
コツを掴んでからというもの、しっかりとした手応えを俺の手に、水を押し返している。

「気持ちいいわねー。本物の湖の上にいるみたい」

思わず伸びをしてしまいそうになるくらいに、長閑な蒼穹の下。
ハルヒは日光を乱反射する湖面に瞳を輝かせながら、俺はマイペースにオールを手繰りながら、
他のボートが一隻も見当たらない湖を自由気儘に愉しんでいた。




391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 22:21:36.34 ID:dKg07nL70
休憩がてら風呂はいる

【四日目 昼時 テーマパーク[ボート・湖上]】

次は0時までに戻るよ




あと今更だけど挿絵描いてくれた人、ありがとう




395 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 22:26:10.19 ID:XUT9yly60
乙!!続きを楽しみにしてるぜ!!


442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 23:52:24.31 ID:gR1u2bC30
こういうハルヒだったら間違いなく惚れてしまう


443 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/14(金) 23:53:50.22 ID:3+Cy5Rpt0
原作はデレが少ないからな。殆ど無いといっても良い


449 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 00:02:41.36 ID:llKzsuFc0



450 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 00:09:51.74 ID:jJ2dZ8LV0
当初は興味本位でオールを握っていたハルヒだったが、
数分もたたない内に投げ出し、今では俺が船頭の役割を果たしている。
オールを漕ぐのは一見単調な作業のようで、その実、奥深い。
お前も根気よく続ければ、ボート漕ぎの極致に至れたかもしれないぜ。

「いやよ。力仕事はあんたに任せるわ」

即答。ま、答えなんて聞く前から分かってたけどな。

「団長は敬ってしかるべき存在よ。団員は団長から仕事を全部奪う気概でないとね」
「へいへい。ボート漕ぎも団員その一の悲しき宿命ってわけか」

独りごちた俺に微笑んで、ハルヒはボートから身を僅かに身を乗り出させた。
湖底は覗き知れないものの、湖水には濁りが全くといっていいほどない。
ハルヒもそれを知っているのか、二指で静かに、湖面を弄んでいる。
ぱしゃぱしゃという断続的な水音と、ぽかぽかとした陽気が、睡魔の活動を活発化させる。
ボートが湖の中心に来た辺りで、俺はオールを漕ぐ作業を中断した。
なに、ここまでせっせと漕いできたんだ。ちょっと小休止したところで文句は言われまい。
ぐっ、と大きく背伸びをし、これまた盛大に一つ欠伸をする。こんなぽかぽか陽気、昼寝しない方がどうかしてるさ。

「ちょっと休憩させてもらうぜ――」

俺はハルヒにぶつからないように足を投げ出そうとし、

「うおっ、冷てぇ!」

ぱちゃ、という音とともに、ひんやりとした感触を顔面に浴びた。清らかな冷たさに、容赦なく眠気が吹き飛ぶ。
ぱちくりと目を瞬かせている俺は、さぞかし間抜けに見えたことだろう。




455 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 00:11:51.32 ID:h5TNhJFU0
なんというカップル


456 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 00:13:36.65 ID:vOnwmkEz0
ニヤニヤ支援


490 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 00:42:12.53 ID:jJ2dZ8LV0
「だーれーが、寝てもいいって許可したのよ」
「これは俺の独断だ。人の睡眠欲にまでけちをつける気なのか、お前は」
「あたしを退屈させる行為を敢えて実践するなんて、大した度胸じゃない」

これだけならギスギスとした掛合いだが、攻撃的な科白を吐き合いながらも、
俺たちは互いに冷笑を湛えていた。ゆっくりと湖面に卸していた右手が、水に浸かる。
そして空気に入り交じっていた感情が、飽和状態を超過した瞬間、

「さっきのお返しだ!」

俺は指先に付着した水を、ハルヒの方へ投げかけた。同時に、ハルヒからも水飛沫が飛来する。

「何がお返しよ! まだ目が覚めきってないんじゃないの?」

応酬に次ぐ応酬。俺とハルヒは、それからしばらく飛沫を掛け合った。
服を濡らさないよう節度はわきまえてあるが、しかし幾度となく繰り返されれば、投擲した総量は両手一杯に湛えた水と等しくなる。
3分後。至る所を濡らした俺とハルヒは、手を掴みあった状態で息を切らしていた。

「……ここらで休戦しないか」
「えぇ……そうね……少し熱くなりすぎたわ」

ぽたり、と髪から雫が落ちる。ぬれた髪のハルヒはいつになく煽情的で、俺は咄嗟に掴んでいた両手を話して、顔を背けた。
行き場の失った手にオールを握らせて、

「そろそろお昼に集中していた客も店を出始める頃合いだ。腹減ったし、戻らないか」
「うん。あんたの所為でこんなになっちゃったけどね」

俺はハルヒの皮肉を一身に受けながら、ボート置き場に向かって漕ぎ始めた。
ボートの軌跡を印づけるように、波紋が続く。乗り始めと同じく、雲一つない蒼穹。
視線を下ろせば、汲々と俺を見つめるハルヒがいた。漠然とだが――午後は、もっと楽しくなる予感がした。




491 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 00:44:53.13 ID:h5TNhJFU0
ウラヤマシス


492 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 00:45:07.97 ID:PNGy34In0
ニヤニヤ


510 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 01:10:09.71 ID:jJ2dZ8LV0
――――――――――――――――――――――――――――――

「はむはむ、そこらのファーストフードなんかより、はむはむ、比べものにならないくらい美味しいわね」

なあハルヒ。これは常日頃から妹に口酸っぱくして言っていることなんだが……
食べ物をを口いっぱいに頬張りながら感想を述べるのはやめた方がいいぜ。
料理人からすれば直感的な感想は嬉しいだろうが、正面で食事を共にする俺にとっちゃ、絵的に厳しいものがあるんだよ。

「はむ……細かいことは気にしなくていいのよ」

ごくり、とスパイシーチキンサンドを嚥下して宣うハルヒ。
満腹感に綻ばせたハルヒを見ているうちに、行儀の教授をする気が失せてしまうのは何故だろう。
サーモンサラダサンドイッチの肉厚を堪能しながら考える。が、俺が最後の一口を食べ終える直前に、

「あむっ」

どんな手品を使ったのだろう、俺の手に収まっていたサンドイッチは、跡形もなく消失していた。

「サーモンも美味しかったのね。次に来たときはこれにしましょう」

下手人に反省の色はなく。俺は自然と言葉を失った。憐れサーモンサラダサンドイッチ、ハルヒの胃袋で成仏するがよい。

昼時を過ぎたファーストフード店で、俺たちは遅めの昼食をとっていた。
腹が減っていた分、サンドイッチとホットレモネードは至高の美味に感じられたが、
サーモンサラダサンドイッチの半分と、ホットレモネードは現在進行形でハルヒの口に吸い込まれている。
じゅごご、と低俗な音が鳴る。まったく……お前の胃袋はブラックホールか。

「ごちそーさま。この値段でこの美味しさは今までになかったわね」

満足げに完食宣言したハルヒに辟易する。お代が誰の財布から支払われるか知っての発言なのか、それは。



511 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 01:14:04.83 ID:h5TNhJFU0
腹減ったー
すげー美味そうに思えるのも文章の上手さ故か


517 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 01:23:05.40 ID:jJ2dZ8LV0
店内の軽快なBGMに見送られる形で、俺とハルヒは外に出た。
現在時刻、2時13分。午前中に幽霊屋敷という大物を消化した所為で、まだ二つしかアトラクションを巡れていない。
実質、これで俺たちが一両日中にテーマパーク内全てのアトラクションを巡れる蓋然性は無に等しくなったわけだが、

「さ、次はどこに行くか決めましょ」

あくまでハルヒの姿勢に変転はなく、できるだけ多くのイベントを体験するつもりのようだ。
品定めするように、フィールドマップ内の赤点を睥睨している。


さて――次はどこに行こうか


>>525  自由記述(大型・小型なんでも可)






【四日目 昼過ぎ テーマパーク[ファストフード前]】

限界来たので寝ます
明日は夕方5時くらいにはこれそう
人集まるといいなー

あと必要最低時間30分というのは、そのアトラクションを攻略するのにかかる時間のことです
全てのアトラクションが既存遊具を超越している。それが、鶴屋クォリティ。

ではでは




525 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 01:27:01.82 ID:l2eE1+I5O



527 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 01:27:26.66 ID:f8owcRoN0
>>525



544 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 01:34:53.31 ID:XiHO132g0
「乙型なんちゃら」ってアトラクションを作ればいいんだ


545 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 01:34:58.94 ID:haLcVoVE0
乙=ちょっと休憩でいいんじゃね?


549 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 01:37:00.22 ID:h5TNhJFU0
作者なら・・・ ちん毛をこなした作者ならなんとかしてくれる!
まあ休憩とか観覧車みたいな座ってるだけのものとかそこら辺かね


555 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 01:43:22.79 ID:HWjIuiCtO
それにしても描写が丁寧で、つい挿絵がほしくなるな


557 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 01:44:57.39 ID:h5TNhJFU0
後々あの写真が役立つシーンで写真絵貼ってくれたら最高だなw


601 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 12:03:00.90 ID:lOsqPvviO
ほす


620 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 15:31:18.60 ID:viCmiCGT0
しゅしゅしゅ


621 名前: ◆.91I5ELxHs [] 投稿日:2007/12/15(土) 15:33:48.73 ID:wwXYEKl10
帰宅
再開は予告通り5時からになりそう



以下余談

いまさらだけど、もしかして安価で進むハルヒSSって二番、三番煎じだったりする……?



622 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 15:35:47.74 ID:5kVj7u6y0
何番煎じだろうと、俺は初めてだし楽しんでます。
気にせんで良いんじゃないの?


625 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 15:43:36.59 ID:SWDFPR+ZO
クオリティが高ければおk


646 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 17:12:58.26 ID:wwXYEKl10
ちょっと遅れてすまない
それでは

【四日目 昼過ぎ テーマパーク[ファストフード前]】

からスタート!



647 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 17:13:24.76 ID:vuyKXUh+0
きたあああああああああ

乙がどうなるのかw


649 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 17:16:05.98 ID:wwXYEKl10
午前は幽霊屋敷にボートと静的なものばかりだったから、午後は動的なアトラクションにしよう。
絶叫系の代名詞、ジェットコースターなんてどうだ?

「あんたからそんな科白が出るなんて想定外だわ。
 そういうのは苦手っていうイメージがあったんだけど」

それは酷い偏見だ。ジェットコースターやスライダーみたいな急落アトラクションは大得意なんだぜ。
ま、それも幼少の頃からずっと、絶叫系こよなく愛していた妹に随伴させられたが故に得た耐性なんだけどさ。

「ふーん、じゃあ遠慮する必要なかったのね。
 キョンがどうしてもイヤだっていうなら、今日は勘弁してあげるつもりだったのに」
「本当か? 俺がいやいや首を振っても首根っこ捕まえて引きずっていくつもりだったんじゃないのかよ?」
「それこそ酷い偏見だわ」

呆れたように息を吐いたハルヒを尻目に、ジェットコースターに位置づけされるアトラクション名を探す。
……入場時の予感は当たっていた。高く聳える山の中心に、若干大きな赤点がある。
小見出しの文句は以下の通りだ。
"未体験の疾走感がここにある! 次世代型ジェットコースター『乙』"
漢字一文字で乙。実にシンプルな名前だね。
鶴屋財閥の期待に添えようと不眠不休で制作活動に勤しんだであろう制作者には悪いが……あんたのネーミングセンス、かなりキてるぞ?

「ここからだと、若干距離があるな」
「いい腹ごなしよ。早歩きでも構わないくらいだわ」

そうかい。胃袋の中で踊るサンドイッチを慮りつつ、俺たちは歩き出した。

だがしかし。使い古された言い回しだが――俺は想像もしていなかったのだ。
「乙」という一風変わった名前が意味する、後に絶叫系最強の名を欲しいままにしたジェットコースターの全貌を。




652 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 17:18:45.78 ID:Jgw4v3lM0
乙ww


656 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 17:23:28.52 ID:lOsqPvviO
安価消化うめぇwwwwwwww


667 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 18:00:07.57 ID:wwXYEKl10
――――――――――――――――――――――――――――――――

「鶴屋財閥の財力は伊達じゃないわね。どう見ても本物じゃないの」

悠然と構える山の天辺を眺めながら、ハルヒは言った。
衒いのある笑みはまさに"好敵手に不足なし"といった感じであり、十分な自信が窺える
並の絶叫好きなら尻尾を巻いて逃げ出すような迫力に、ハルヒは一歩も動じていなかった。
無論、それは数多の絶叫アトラクションをこなしてきた俺にも言えることで、俺は至極冷静に「乙」を考察していた。
遠目に見えた曲線の交差は、やはりレールだった。
険しい山の壁面を這うように張り巡らされている。目で追うだけでも眼精疲労になりそうだ。
山の構造はプリンみたいな細身の台形状で、乗車スペースまでのエスカレータは内部に設置されている。
だが――既存のジェットコースターをグレードアップさせただけのこのコースには、別段高揚感が沸いてくることもなく、
なんらかの仕掛けがあるには違いないと予想している分、突然の変則的挙動にもさして驚くことなくコースが終わってしまいそうな気がする。

「二名様ですね。それではこちらへ……非常用エレベータをお使い下さい」

相変わらず、万能チケットの効力は絶大だった。
一般用のスロープを使うことなく、山の中腹あたりの乗車スペースにまで一気にワープする。
無線で話は伝わっていたようだ。係員はエレベータから現れた俺たちに一礼すると、

「ご自由に乗車席をお選び下さい。次着までには時間があります」

ここまで優遇されると謝りたくなってくる。

「どうする? あたしとしては一番前がいいんだけど」
「そうだな、俺の希望は――」

1、一番前がいい(身構え不可)
2、一番後ろがいい(身構え可)

>>670




669 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 18:03:58.62 ID:4qGdflXPO
1


670 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 18:04:01.70 ID:RlhQ+ZKt0
1いいいいいいいいいいいいいいいいいいいい


671 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 18:04:24.07 ID:OWHGGWV80
やっぱ1


672 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 18:05:32.11 ID:lOsqPvviO



675 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 18:31:55.72 ID:wwXYEKl10
「―――俺も一番前がいい。後ろも後ろで別の落下感が楽しめるが、最初だしな」
「決まりね。あ、来たみたいよ!」

意見が合致した絶妙のタイミングで、乗車スペースに機体が滑り込んできた。低い駆動音が反響する。
だが、固定具を外されて乗客が次々に降りていった――その時だった。
あるはずのものが欠けている。そんな違和感が俺に危険信号を告げていた。
そしてその違和感に、ハルヒはいち早く気づいたようで、

「フツーさぁ。もっと余韻醒めやらぬ、って感じよね。みんな、不自然なまでにテンションが低いわ」
「確かに。付添人に立たせて貰ってるやつもいるしな」

違和感の正体は、乗客全体に言える憔悴っぷりだった。絶叫系の醍醐味は、スリルによる一時的興奮である。
大抵の場合、隣同士で「すごかったなー」なんて有り体な感想を述べながら降車するもんなんだが――

「乗車下さいませ」

係員の機械的な声に、俺は思考を中断した。
恐らくさっきの乗客はジェットコースター慣れしていない初心者か中級者ばかりだったのだろう、
と勝手に結論づけて最前列に座る。続けて、俺の右隣にハルヒが座る。発車を心待ちにしているのだろうか、ハルヒには落ち着きがない。手と手は、今にも触れそうな距離。

「なあハルヒ、もしお前が怖いんなら、」

刹那、体の内側から引っ張られるような感覚が俺を襲う。
俺が冗談半分本気半分に言いかけた科白は、強制的に流された。

「――なに――?」
「――なんでも――ない――!」

乗車スペースを飛び出す。風と高い日差しに目が眩む。
高揚感に瞳を燦然と輝かせているハルヒを尻目に――俺は右手を引っ込めた。



685 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 19:19:36.13 ID:wwXYEKl10
レールの機会補助による急加速の後に待ち受けていたのは、これまた重力に任せた急降下だった。
速い。まだまだ許容範囲内だが、序盤でこのスピードは異例だ。

「キャ―――!!!!」

黄色い悲鳴が後方から飛んでくる。右隣のハルヒといえば、俺の予想に寸分違わぬ澄まし顔。
急降下のお次は急上昇だ。強烈なGが体にかかる。空気が一気に質量を帯びたような錯覚に陥る。

「ねぇ――見て―――!」

興奮した声に振り向くと、そこには100万ドルの夜景に勝るとも劣らぬ絶景が広がっていた。思わず息が漏れた。
テーマパーク内を一望できる、束の間の俯瞰視点。固定具がなけりゃ、ハルヒのデジカメに納めていたところだぜ。

「――――うぉっ!」

が、そんな感想を述べるまでジェットコースターが待機してくれるわけもなく、

「――――ひゃうんっ!」

再び疾走を開始する。乗車前に見ていたレールを、実際に走り抜けていく。
気がふれたかのような激しいアップダウンに、壁面をなぞるような高速蛇行。
どれも今までのジェットコースターの常識を無視した軌道ばかり。まるで滅茶苦茶だ。

でも……俺は認めなくちゃならない。

「キョン――これ―――すっごく――おもしろいわ――!!」
「ああ―――こんなの――初めてだ―――!!」

今までに乗ったどのジェットコースター、いや、どの絶叫マシンより、この「乙」の方が文句ナシに面白い。
「乙」はその垢抜けない名前とは裏腹に、とてつもないスリルと疾走感を持ち合わせている。制作者様、どうか先ほどのご無礼をお許し下さい。




688 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 19:31:41.96 ID:lOsqPvviO
乙乗りてぇw


692 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 19:51:24.32 ID:wwXYEKl10
だが。喜楽の時は速く、怒哀の時は遅く流れるのが、時間の道理というものである。
あれほど張り巡らされていたレールもあっという間に走り過ぎ、

「――ふぅ、もう終わり?」
「――そうみたいだな」

徐々に減速していく機体に、ハルヒは不満そうに零す。

「もっと乗っていたかったわ。短すぎるわよ」
「お前の感想には同感だがな。俺たちがマイノリティであることを忘れちゃダメだ」

後ろを見てみろ、と顎で示す。振り返ってから数秒後、

「……一般の人にはちょっとスリルが強すぎたのかしら」

ハルヒは得心したように頷いた。
あれほどうるさかった黄色い悲鳴は、中盤あたりから尻すぼみになり始め、終盤あたりまでくると完全に沈黙していた。
見なくても分かる。後部座席では阿鼻叫喚の地獄絵図とまではいかぬとも、疲弊しきった乗客が困憊の呻きを漏らしていることだろう。

「そういうことだ。俺たちにはあのチケットがあるから、心ゆくまで何度も乗ることができる」

ハルヒは胸元のチケットホルダーを見下ろして微笑んだ。そう、今日だけじゃなくて、俺たちはいつでもこれるんだ。
俺はハルヒにそれを伝えようとし―――ガチリ、という撃鉄が落ちるような音に身を震わせた。

「今の音、なに?」
「分からん。歯車と歯車が噛み合ったような音に聞こえたが」

得体の知れないギミックが作動している事は確かだ。「乙」め、最後の最後に大仕掛けを残していやがったな。
360°全方向に移動しても大丈夫なよう、身構える。
だがそんな警戒を馬鹿にするように、コースターはゆっくりと、山の斜面に添って上昇し始めた。



713 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 20:27:30.98 ID:wwXYEKl10
いつ上昇専用レールから脇に逸れて、湧水が山壁を滴り落ちるがごとく落下を始めないかと身構えること十数秒。
コースターは終に、山の天辺――台形状なので、その上辺に当たる水平部分――にまで到達した。
序盤の絶景を超える偉観がここにある。
碧空との距離が、日常よりも近い。雲の切れ目から降り注ぐ日差しは、テーマパークの施設とそれを取り囲む自然を彩っていた。

「綺麗ねぇ……」
「めちゃくちゃ高いところにいるんだぜ、俺たち」
「うぉー、最高じゃん!」

屍と化していた後部座席の乗客も、にわかに生気を取り戻していた。
へぇ、最後の最後に眼福の贈り物か。制作者も粋な計らいをするじゃないか。

「なぁ、ハルヒ……って、どうしたんだ?」

同意を求めた先に返事はない。ハルヒはまるで眼軸を瞬間接着剤で固定されたかのように、レールの先を見据えている。
その様子を訝しんだ俺は、その視線をゆっくりと辿り、

「は?」

人間が理解不能な状態に陥ったときに漏らす感嘆詞ベスト3に入る言葉を漏らして絶句した。
山頂から水平に飛び出したレールが、途中で消失している。いやそれでは誤謬があるな。レールは元から存在しちゃいなかった。
10mほど飛び出したところで、意図的に途絶えさせられている。まるで海賊船に取り付けられた、投身台のように。
ハルヒの左手が、ぎゅっと俺の右手を握りしめた。コースターの直進は止まらない。
コースターは順調にレールに沿っていき――終に俺たちは、上空百十数メートルの高所に置いてきぼりにされた。

「あたしたちどうなるの? こんな高いところ、落ちたら死んじゃうわ!」

パニックに陥りかけているハルヒを宥めようと科白を探すが見当たらない。くそ、とにかく今は、可及的速やかにここから脱出を――
だが、俺が思考を纏める間もなく、「乙」のギミックが作動する。碧空が地に、地上が天に。風景が180°逆転した。
とてつもなく嫌な予感が――俺の脳裏を駆け抜けた。




714 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 20:29:35.50 ID:+od+T+jJ0
これは漏らすだろwwwwww


715 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 20:32:14.66 ID:XAzs0Z3SO
乙テラヤバスww


716 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 20:33:57.75 ID:vuyKXUh+0
言葉だけで鳥肌たったwww
ホントに怖いアトラクションwwwww


722 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 20:45:48.36 ID:wwXYEKl10
咄嗟に本能が俺の空間把握能力に予防線を張るものの、間に合わない。
この後の進行ルートを予想するのは簡単だ。
反転したコースターはこのまま山壁を抉るように山の中に進入し、
滑らかな曲線を描きつつ出発地点へと戻って、ある漢字一文字を作り上げるに違いない。

「は……はは……感服するぜ……」

名は体を表すと言うが、乙、まさにその通りじゃないか。
諦観した頭で、俺は制作者に心からの拍手を送っていた。がくん、と体が揺れる。
焦らしタイムは終了したみたいだな。そろそろ、地獄への直行便が出発する時間だ。
鏡がないので分からないが。宙ぶらりんになったまま、俺は悟りを開いたような爽やかな笑みを浮かべているんだと思う。

「いやぁぁあぁぁああぁぁぁぁ!!!」

止まっていた時間が動き出す。どこか遠くで――
よく知っている団長様の、しかし滅多に耳にできない叫び声を聞きながら、俺は意識を失った。

――――――――――――――――――――――――――――――



風呂はいります
自分で描いてなんだが、このジェットコースター乗りてえw




727 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 20:51:52.45 ID:lOsqPvviO
乙wwwwwwww

にしても、あんな安価をよくこんな綺麗に生かせるよな
すげぇよ


729 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 20:57:46.03 ID:+uiSqnjF0
失神wwww乙wwww


732 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:02:41.26 ID:nJuJcoUbO
これは乗りてぇwww
そしてハルヒはかわいい


735 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:07:44.84 ID:wwXYEKl10
頭が、痛い。
力の入らない瞼を少しずつ開ける。視界はまるでデタラメだった。
色という色が、ミキサーで攪拌されたみたいにぐるぐるとまわっている。
TFEI同士の攻性情報戦にでも巻き込まれているのか、俺は。

「…………だい……うぶ…かしら……」

どこか憂いを帯びた声が、濁った視界を若干クリアにする。
ふと、視界の端をハルヒの心配そうな顔が掠めた気がして、急速に意識が回復していく。
そうだ、俺は「乙」に乗って、最後の仕掛けで見事に意識を奪われて――情けない姿、ハルヒに見せちまったんだっけ。
でもいつまでも目を瞑ったまま自責していてもしかたがない。俺はハルヒに貶されるのを覚悟して、


1、一気に体を起こした
2、おそるおそる体を起こした



>>751までに多かったの




736 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 21:08:53.07 ID:vuyKXUh+0
これは


737 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:09:21.19 ID:OWHGGWV80



738 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:09:53.02 ID:exhEyLxp0
2!2!


739 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:09:56.30 ID:dub9jyb00
1


740 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 21:09:59.54 ID:PSc8889Z0
ようやく追いついた!激しく乙です




741 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:10:08.13 ID:+uiSqnjF0
じゃあ1


742 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:10:09.44 ID:pjEcXSsxO


小説化マダー?


743 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:10:50.65 ID:QGl3UZPoO
乙 


744 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:11:11.24 ID:YoFltsHV0
いやだな


745 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:11:13.11 ID:0OFBv8br0
あえて


746 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:11:16.85 ID:nJuJcoUbO
1の流れだから2


747 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 21:11:30.72 ID:vuyKXUh+0



750 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:12:27.61 ID:fADiFG3LO
2


751 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:12:37.52 ID:uSlW1qMZ0
2


753 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:13:24.61 ID:vuyKXUh+0
これは1ってこと?


788 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 22:36:59.56 ID:wwXYEKl10
俺はハルヒに貶されるのを覚悟して、一気に体を起こした――はずだった。
ごちん。鈍い音が、鈍痛とともに頭蓋骨内で反響する。しかし悲劇は終わらない。
地面に転がり落ちた俺は、美しく舗装されたアスファルトに強かに後頭部を打ち付け、
よもや陥没骨折しているんじゃないかという激痛にのたうち回りながら、

「いってぇええぇぇぇぇええぇぇえ!」
「痛いのはこっちよ! よくも頭突きなんか食らわしてくれたわね、このバカキョン!」

ハルヒの怒声に、自分の愚かさ加減を知った。
どうやら俺は、俺の顔を覗き込んでいたハルヒに正面衝突する形で頭を上げてしまったようである。

「すまん、まさかお前が目の前にいるとは知らず――」
「言い訳無用よ! まったく、団長であるあたしの恩を仇で返すだなんて、どーいうつもり?」

覚醒の絶叫から一転、平謝りに徹する俺。
ハルヒは烈火の如く怒っている。そうだよな、恩を仇で返したら怒って当然だよな、って

「ちょっと待て、俺はさっきまで失神して寝てたんだよな?」
「そうよ! だからあたしが膝枕してあげてたのに……あ」

怒気で飽和していた大気が緩む。ばっ、と口を覆い隠したハルヒは、しかし既に手遅れであると知暁したのか、

「あんたが失神なんて情けないことするからいけないのよ。はぁ~あ、テンション下がるわね、もう」

まるで台本を読み上げるようなたどたどしさでそう言い終えて、くるりと俺に背を向けて、足早に歩き始めた。
酷ぇ。こっちのコンディションはまだ完璧じゃないってのに、放置していきやがった。
ハルヒの酷薄っぷりに溜息をつきつつ、先ほどまで寝ていたらしいベンチに視線を移す。
一枚の濡れたハンカチが落ちている。額に手をやれば、僅かな湿り気があった。
どうも、俺がハルヒに手厚い看病を受けていたというのは本当のことらしい。意識がなかったのが悔やまれるね。
ハンカチを拾って立ち上がる。さあ――あの感情表現が苦手な、心優しい団長様の背中を追いかけないと。




790 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 22:38:38.86 ID:E6HTTfP+O
ニヤニヤ


791 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 22:39:19.81 ID:exhEyLxp0
なにこの萌えるハルヒwwww


813 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 23:04:17.23 ID:wwXYEKl10
「……もう3時か、はやいもんだな」
「結構ジェットコースターで時間使っちゃったからね。誰かさんのせいで」
「はいはい、俺が失神しなかったらまだまだ時間があったって言いたいんだろ」
「ふふ、よくわかってるじゃないの」

「乙」降車後、俺たちはテーマパーク内を散策していた。
ハルヒの適当にぶらつきましょ、という提案が根因だ。
中央の噴水近くでドーナツワゴンを見つけて買い食いしたり、
再び見掛けたマスコットキャラクター「ちゅるやさん」に
好物らしいスモークチーズを与えたりと(中身は交代しているようだった)、
アトラクションなしでも、俺とハルヒはテーマパークでの時間を充実させていた。

「そろそろ歩き疲れたわね」

そんなわけがないだろうに、ハルヒは白々しく弱音を吐く。

「なんあらおんぶしてやってもいいんだぜ?」
「冗談きついわね。あ、でもお姫様だっこなら、王女気分になれていいかも」
「へいへい、それは恥ずいからまた今度な」

取り留めもない会話。それでも俺は感じていた。
ハルヒとの距離が、朝よりもずっと狭まっているということに。

さて――そろそろ散策も飽きてきた。この王女様と共に、夜までの時間をどうするか考えるとしよう。

1、アトラクション自由記述「」
2、アイスクリームが売られている。買ってみよう。
3、ん? どこからか視線を感じる。

>>830




830 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 23:09:11.15 ID:kMzRaSTG0
1.こいずみくんライド


833 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 23:09:41.93 ID:sKlre5unO
>>830
鬼畜wwwwwww


839 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 23:11:25.06 ID:wOu1UQSE0
鶴屋さんがマスコットキャラ「コイズミくん」を作った事にすれば!!


840 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 23:13:29.95 ID:wwXYEKl10
所用でちょっと時間あくかも




こいずみくんライドか
シューティング系にしよう
>>839
採用させてもらっておk?



846 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 23:20:45.09 ID:wOu1UQSE0
>>840
ドゾーw

しかし話進まないんじゃ…w


847 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 23:23:01.82 ID:XAzs0Z3SO
また長くなりそうだわww


849 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 23:24:16.74 ID:MxpQi8ToO
まさかの古泉www
wktkせざるをえない


863 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/15(土) 23:59:41.95 ID:wwXYEKl10
「どう、次に行くトコは決まったの?」
「…………」

次なるアトラクションを検索していた俺が、あり得ない名前の3Dシューティングアトラクションを見つけてそれを睥睨しはじめ、はや30秒が経つ。
"魔の手から地球を救え!こいずみくんライド☆"
平仮名表記というところを遊び心と感じるか一部の関係者を困惑させるための曖昧さと感じるかは、人それぞれ。
そして悲しいかな、俺は後者に分類される。「ちゅるやさん」と同じく可愛らしくデフォルメされた青年のキャラクターが、俺の懐疑に更に拍車を掛けていた。
眼を閉じれば眼窩で、イケメン超能力者が「ええ、僕がモデルなんですよ」と爽やかに謳っている様がエンドレスリピートされる。
訳もなくむかついて、俺は無性に、このアトラクションの詳細を確かめたくなった。

「もう、キョンってば! あたしの質問に――」
「お前、シューティングは得意か? そもそもお前、ゲーセン行ったことあるのか?」
「失礼ね! ゲーセンくらい行ったことあるわよ。シューティングゲームは、そうね、一度か二度くらいなら経験があるわよ」

胸を張って経歴を述べるハルヒ。分かった、つまりほぼ未経験ってことでいいんだな?

「どうしてそうなるのよ。あんた、あたしの射撃の腕をなめてるんじゃないでしょうね」

ハルヒの射貫くような瞳に、泳いでいた俺の視線が束縛される。
いや、お前の反射神経は誰もが認めるところだが……あんまり銃の扱いに長けた女の子なんていないだろ?

「それじゃ、その例外を今から示してあげるわ。さ、早くそのシューティングアトラクションに行きましょ!」
「道なりに進めば見えてくるはずだ。それなりにデカい建物らしい」

ハルヒは今までの散策モードを解き、意気揚々と俺の手を引いて「こいずみくんライド☆」に歩き始めた。
どうやら俺は、ハルヒの急性行動喚起爆薬の導火線にうっかり火をつけちまったらしい。
この状態になったハルヒを止める術はなく、あとは引きずられるままに身を任せるしかない。
にしても――この「☆」が語尾につくだけで、どんな硬派なネーミングでも幼児向けのアトラクションっぽくなるのはどうしてだろう。
読む者の言語処理能力を一時的に退行させる、魔的な秘密が含隠れているのかもしれないね。
閑話休題。




864 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 00:02:43.17 ID:bqusDqXJ0
GJ卓


866 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 00:04:48.39 ID:BsghNQoS0
こいずみくんライド“☆”  クソワロタwwwww


877 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 00:34:40.10 ID:VK+MqGWl0
近未来を思わせるサイバネティックかつインテレクチュアルな建造物が見えてきたのは、それから間もなくのことだった。
なんてったって目立つ。だが、周囲のアトラクションが翳むくらいに存在感を顕わにしているのは、その前衛的な建築手法ではなく――
建造物の上で燦然と輝く、デフォルメされた古泉の巨大看板であった。これから陽が沈むにつれて、ネオンが点灯すんだろう。
もし俺がモデルなら、全財産をかけてでも取っ払いたい代物だ。よく了承したな、あいつも。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「貴重品はこちらで預からせていただきます。立体ゴーグルを各自お取り下さい」
「はーい。でも貴重品まで預かる必要があるのかしら?」

ハルヒの余計な質問に、係員は懇切丁寧に返答した。

「ゲーム中はプレイヤーが無防備なる可能性が高いのです。安全にご協力下さい」

待ち時間が3時間30分のところを待ち時間0分で通過した俺たちは、制服の毛色が若干他のアトラクションと異なった係員に、奥のブースに通された。
外面と同様内装も凝っていて、四面の壁の境界から専用リクライニングチェアまで、あらゆるオブジェクトが滑らかな流線型だった。
古泉主体のアトラクションにしては、勿体ないくらいの完成度である。
そして、まるで本当に未来の宇宙船に乗り込んだような気分になったのは俺だけではなかったようで、

「さっさと始めましょ。このゴーグルを付ければいいのよね?」

ハルヒが新しい玩具を与えられた子供のように、声を弾ませて聞いてきた。

「そうだ。チュートリアルが始まるから、最初は何もしなくていい」

せーの、と息を合わせて3Dゴーグルを付ける。暗転する視界。しかし幾ら待てども、肝心の映像が投影されない。
だが、俺が痺れを切らしてゴーグルを外そうとしたそのとき、

「こんにちは。このゲームの管理人、いちゅきです!」




878 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 00:36:28.86 ID:mduVdqgYO
くそwwいちゅき吹いた


880 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 00:36:36.26 ID:MLPA/8YDO
いちゅきwwwwwwwwwwwwwwwwwwww


884 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 00:38:26.29 ID:Haa86yU20
いwwwwwちゅwwwwwwwwwきwwwwwwww


890 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 01:46:41.56 ID:TQ2adfHR0
意図的に変調された古泉の声が、俺の耳に届いた。崩壊しそうになる腹筋を必死に支えつつ、ハルヒの反応を耳だけで伺う。
どうやら笑いをこらえているわけでも驚きにたじろいでいるわけでもなさそうだ。意外と元が古泉だって気づかれないもんなんだな。
それで……えーっと……いちゅきくん、だったかな? 早速だが、このゲームの概要を説明してくれないか?

「このゲームは多人数参加型シューティングアクションです。
 他ブースに存在するプレイヤーと共に、地球の制服を目論む悪の巨人を倒すのが、このゲームの目標となります」

ザー、と視界にノイズが走ったあと、デフォルメされた古泉(ええい面倒だ、以下いちゅき)が現れる。
そいつは現実世界の古泉と同じく長広舌を垂れ始めたが、要約すると、こうだ。
人々が寝静まった夜。悪の巨人は街を壊すために眠りから目覚める。
それと同時に選ばれし者が覚醒し、街の破壊を阻止すべく、戦闘機「こいずみくん☆」を駆使して巨人と戦う――というのが一応のストーリー。
どう見ても流用だが、この際気にするのはよそう。
そして選ばれし者である俺とハルヒが、そのこいずみくん☆を操作するわけだが、

「勝手に要約されては僕の立場がありません。
 つまり、射撃役と移動役は別々になります。二名以上の場合は移動役は一人、残りは射撃役となります。
 丁度あなたたちは二人ですので、分担してください」

割り込んできたいちゅきに悪態をつきつつ、俺はハルヒに水を向けた。

「どうする? 俺はどちらでもいいが」
「んー、そうねえ。あたしも最初は撃つ方が楽しいかなって思ってたんだけど、
 3D空間を飛び回るっていうのもいいかも。キョンが決めていいわよ」


じゃあ俺は――

1、射撃担当
2、移動担当

>>900までに多かったの                

眠いから寝る おやすみです 明日は予定あるので夜7時くらいになりそう




892 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 01:48:57.89 ID:vESNfxU7O
乙(ジェットコースター的な意味で)
1


893 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/16(日) 01:49:03.81 ID:GrfRnymV0



894 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 01:49:25.22 ID:CnLnAFbe0



895 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 01:49:46.27 ID:wkzKCFgoO
1


896 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 01:50:47.08 ID:uyw6G47yO
乙!
安価は1だ!


897 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 01:50:49.32 ID:+bkTi/Ic0
やっぱ撃つのはハルヒだろということで2


898 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 01:50:50.01 ID:PhqAMlp9O


>>890乙!!
俺も明日バイト7時上がりだ


899 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 01:51:38.05 ID:ODHM1w1Y0



900 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 01:51:50.09 ID:mJduV3rtO
1


910 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 02:26:53.76 ID:zefLSgeK0
>>900までの投票が同数な件


911 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 02:28:19.52 ID:zefLSgeK0
いやよく見れば1がもう1票あった


944 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 08:46:50.04 ID:chZgH1S80



960 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 13:45:54.07 ID:cTQ8sqRyO
保守


この分だと次スレ?


962 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 13:55:44.33 ID:zlv78ch70
まぁ、そうなるよな

保守


964 名前: ◆.91I5ELxHs [] 投稿日:2007/12/16(日) 14:22:41.45 ID:TQ2adfHR0
スレはまた立てるから落としてくれても構わないぜ

スレタイは「涼宮ハルヒの選択+副題」にするから適当に探してくれるとありがたい

それでは7時過ぎに



965 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 14:24:12.22 ID:Mg2U3fdG0
>>964
楽しみにしてるぜ


971 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 14:47:58.02 ID:KJHSpZ/pO
埋め


992 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 15:16:06.55 ID:zL51kzTm0
1000ならキョン妹は俺の嫁


995 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 15:16:54.61 ID:TcQUH6AhO
>>992
いや、俺の嫁


999 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/16(日) 15:17:56.54 ID:7lVKVIvIO
小説化決定


1000 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/16(日) 15:18:02.09 ID:zL51kzTm0
     / ̄⌒⌒ ̄ ヽ
    /   /|/l/l∧l/l/ゝ
    |  /  /  \|/
   l|  |    ´ ` |
    |(6l|     つ /   長門・・・
    ||   / /⌒⌒ヽ
      |    \  ̄ ノ
     |     / ̄

  __,冖__ ,、   「三三'  / //   ,. - ― --  、
 `,-. -、'ヽ' __| 三三、 〔/ /  /          ヽ、
 ヽ_'_ノ)_ノ  ∟ ニニコ   / /       ∧ 、   ヽ、
  __,冖__ ,、  | !ァヽ.く  /  ,ィ   / / /l / V ! ハ  ヽ、
 `,-. -、'ヽ' 「三 |「三 | 7_//   | | / |/ _/^ l/ 、l/ヽ !
 ヽ_'_ノ)_ノ   | 三.|| 三 |  /   l V V  /  _ 、,.;j ヽ|∨
   n      |_|    |_|  /    !/     -'''" =-{_ヽ{/
   ll     __,冖__ ,、 /   ,-、  |   ,r' / ̄''''‐-..,フ!
   ll     `,-. -、'ヽ'{  / ハ l  |  i' i    _   `ヽ
   l|     ヽ_'_ノ)_ノ   ̄フ.rソ | |   i' l  r' ,..二''ァ ,ノ
   |l     __,冖__ ,、 / { ' ノヽl.   l  /''"´ 〈/ /
   ll     `,-. -、'ヽ' >  >-'     ;: |  !    i {
   l|     ヽ_'_ノ)_ノ   \ l   l     ;. l |     | !
   |l     __,冖__ ,、 トー-.   !.    ; |. | ,. -、,...、| :l
   ll     `,-. -、'ヽ' |\/    l    ; l i   i  | l
   ll     ヽ_'_ノ)_ノ  iヾ  l     l   ;: l |  { j {
   |l           {   |.      ゝ  ;:i' `''''ー‐-' }
. n. n. n        l  |   ::.   \ ヽ、__     ノ
  |!  |!  |!         l  |    ::.     `ー-`ニ''ブ
  o  o  o      ,へ l      :.         |
           /   ヽ      :






作者さんの他作品掲載サイト
ttp://www4.pf-x.net/~vip/



編集元:ニュー速VIP板
http://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1197456964/
http://afox.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1197534241/

Posted by
★他ブログオススメ記事

Comments 21

There are no comments yet.
名無し@ベアード  

仕事はええww
続きwktk

2007/12/16 (Sun) 15:58 | EDIT | REPLY |   
2?  

続きwktk
小説化したら絶対買う。

2007/12/16 (Sun) 16:09 | EDIT | REPLY |   
3?  

これはwktkせざるを得ない

2007/12/16 (Sun) 16:36 | EDIT | REPLY |   
VIPPERな名無しさん  

>>1000がwwwwwwwwwwww

2007/12/16 (Sun) 16:41 | EDIT | REPLY |   
VIPPERな名無しさん  

sugeeeeeeeeeこの人

2007/12/16 (Sun) 17:43 | EDIT | REPLY |   
名無し@ベアード  

長門空気wwww

2007/12/16 (Sun) 17:49 | EDIT | REPLY |   
名無し@ベアード  

もうこれから出るハルヒゲームの内容これに代えて良くね?
筆者の力量に脱毛

2007/12/16 (Sun) 17:54 | EDIT | REPLY |   
名無し@ベアード  

しかしところどころ日本語間違えてる節があるな……そこが惜しい。
冷笑を浮かべるなよバカップルw

2007/12/16 (Sun) 18:56 | EDIT | REPLY |   
VIPPERな名無しさん  

おつかれ~^-^
久々に安価小説で楽しんでいる俺がいる。
ハルヒが可愛いすぎるw

にしても、作者はなんか小説書いたことあるのか?
流れが非常にスムーズだ。
出版云々はともかく、書き慣れてないとこうはいかないと思うんだが。。

とにかく明日が楽しみだぜ!

2007/12/16 (Sun) 23:16 | EDIT | REPLY |   
名無し@ベアード  

※10
もうVIPで続編スレ立ってるぜ

2007/12/16 (Sun) 23:17 | EDIT | REPLY |   
VIPPERな名無しさん  

とりあえず言えることは管理人さん、今後あるかもしれない別ルートのスレも全部まとめお願いします。ってことだw
めっちゃおもしろすぎるわ~
次が楽しみ♪

2007/12/17 (Mon) 00:05 | EDIT | REPLY |   
名無し@ベアード  

相変わらず仕事早くて助かるわ
作者と管理人乙(コースター的な意味で)

2007/12/17 (Mon) 00:36 | EDIT | REPLY |   
名無し@こっぺぱん  

これは続きが気になってたww
作者&管理人さん乙です。
ラストの長門はなんなんだww

2007/12/17 (Mon) 15:39 | EDIT | REPLY |   
名無し@ベアード  

つか>>992か>>995管理人だろwwww

2007/12/17 (Mon) 23:01 | EDIT | REPLY |   
名無し!!  

続きわくてか

2007/12/18 (Tue) 00:11 | EDIT | REPLY |   
名無し@ベアード  

ここまでで『朝倉』というキーワードがでないことに絶望したっ!!!

2007/12/18 (Tue) 00:23 | EDIT | REPLY |   
名無し@ベアード  

>>1000で吹いたwwwww

2007/12/18 (Tue) 00:34 | EDIT | REPLY |   
名無し@ベアード  

作者のクオリティに脱帽
作者&管理人乙(こーすt(ry

2007/12/18 (Tue) 01:29 | EDIT | REPLY |   
VIPPERな名無しさん  

1000ワロタ

2007/12/18 (Tue) 20:58 | EDIT | REPLY |   
名無し@ベアード  

涼宮ハルヒの静岡
すばらしいなwww

2007/12/18 (Tue) 22:32 | EDIT | REPLY |   
   

1000吹いたwww

2007/12/21 (Fri) 16:28 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply